2016年7月23日土曜日

美しき1日



2度目の週末。
キャンピングカーやバンが目に見えて増えはじめ、キャンプ場にも浮ついた気配が漂う。夏のはじまりにふさわしい快晴の空。

頭を悩ませた「どこへ行くか問題」も今日で最後だぜ〜!

ルートの選択にあたっては、トポを参考に毎日相談していました。

とは言っても、100岩一冊分くらいの情報量の中から、数本の目標ルートを探し出すような状態。勘所をつかむまでは右往左往の日々です。

そんな中、大活躍したのが「N先生リスト」!





顔もハートもイケメンなNガイドが、メールでリストアップしてくれたオススメ集です。
マルチから、フィンガー、ワイドまでおよそ20本。
どれもこれも粒ぞろいで外れがない!

僕が目標にしていたショートルート3本も、このオススメから調べて選びました。
本当にありがとうございます〜。

神はこのN先生リストを、時間の許す限りクリアしたかったようです。最後にチョイスしたのは、Shannon Fallの一本。巨大な滝がある観光地エリアです。

その前に、先日落ちてしまったCentre Street (5.10c)へ寄り道してもらうことに。
初日にいいなと思ったこのルートを、最後に完登しておきたかったのです。




パーキングそばだから、ちょいちょいとやって撤収ね〜。

・・と思ったら核心で足を間違えてフォールorz
完全にヨレが来ていて無理が効かないわ。

ちょっと嫌そうな神に、もう一便をお願いしてRP。




アプローチ超至近のSmoke Bluffsには、何度も通いましたな〜。
サヨナラ〜!世話になったな!

慌ただしく、Shannon Fallへと転戦。
遠目からでも見える巨大な滝は、人気の観光地のようです。




駐車核心をこなし、林道をてくてくと歩いて行くと、スパーンと割れたクラックが見えました。





ここは5.9以下のストレートなクラックが揃っていて、I塾長講習にベストな感じですよ!
どいつも中々楽しそうでした。

神は、取り付きをトラバースして行った先にあるNever Say Never(5.11b)へ。
「できないなんて決して言うな!」ってストイックな神にぴったりのルート名ですね〜。







神はもちろん一撃でした。
かなり悪そうなムーヴで、脳内の神シミュレーターによる判定結果は「回避」。
今度ばかりは神もオススメはせず、でした(笑)。

これで終了かな、と思ったけれど、せっかく来たので隣の5.10cをリード&フォローでトライさせてもらうことになりました。

リードは私。大トリ、グランドフィナーレです。
ま、このグレードなら落ちないからね〜。今朝方は落ちたけど何か。





って兄さんコレ、スラブやないですか〜!!!
スラブの5.10cと言えば、限界グレードだったのでした。


うへ〜。ここで落ちたら、残念至極な終わり方になるがな・・。






必死の完登。

よーし終わった!
ダン!ピリオド!フィニート!モスキート!




ロープを解き、ハーネスを外す。

もう食材の買い出しも、洗濯日にあわせた服のやりくりも、雨盛りの心配もない。
どこへ行くか議論も、テント代の督促も、ヤブ蚊との格闘も終わりだ。





慌ただしくプールへ行き、シャワーで数日分の汚れを洗い流す。
閉店前に、Goemonに御礼に行きたかったのだ。

アルバイトのHさんはご不在、店主ご夫妻はとても忙しそう。
すぐにお暇しようかと思ったのだけど、優しいお申し出に甘えて焼肉弁当を注文。

ローカル紙を開いて、先日のイベントレポートを見ながらノンビリと待つ。






閉店の断りを入れる会話が耳に入る。
どうやら、急な大量注文が入って、いつもより早く臨時閉店していたらしい。

それなのに・・本当にありがとうございます。






聞けば、先日の嵐の日、テントで寝泊まりする僕たちを心配して、家に泊まるように電話までしてくれていたらしい。携帯に発信者不明の着信が数件あったので、ご夫婦が掛けてくれたのかも、と思っていたのです。

こんなどうしようもないクライマーたちを気にかけてくれるなんて。





大恩人のお二人には足を向けて寝られません。

紳士淑女の皆様、スコーミッシュに行くことがあれば、ぜひSushi Goemonに行ってくださいね〜。
その辺のぼったくり観光客向けレストランなんかより、ずっとおいしくてリーズナブルな値段の家庭料理が食べられます。何より店主ご夫婦がとっても暖かい!



もう心残りはないので、街をブラブラと散歩。




2番カムを超える大きさのアイスを手に、すっかりリラックスした様子のゴッド。

ノンビリするのもいいですねえ。
明日の朝までクライミングする気なのかと思ってましたよ〜。

・・と思ったら、こんなのを見つけてガチトライになってしまいましたw







クライマーでよかったな〜。

ちなみにスポットしている男の子は、いつぞやヒッチハイクさせてくれた恩人です。

ケベック出身の彼は、帰る予定はないのだと(笑)
一方、僕は旅の終わりだというのに、なぜだか寂しい感情が湧いてこない。






いつかまた来るつもり、だからかな?

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