2016年5月29日日曜日

糸をつなげる


日曜日はくらのFさんと蜘蛛糸!




Fさんは枯れ木トライをされるようで、トップロープ係も兼ねて出撃です。


蜘蛛の糸は、「ナッツやマイクロを足元にして、フィンガーチップと粒カチのスメアを信じてレイバックをする」という、考えうる限り一番嫌いな類型。

あんなのできる日が来るのかよ・・

そういや先日、キビタキ帰りにローリングストーンを見学しに行きました。




(かかっていたプロテクションはボカしました。一応・・)


やはりエグさは違うけど、「フィンガーチップでエアスタンスを踏んでレイバック」的な構成に見えますね。

ようするにグレードがあがるということは、そういうことかと少しだけ諦めがつきました。
よし、こうなったらフィンガーレイバック・・(想像しただけで手汗が)





さて、テンテンのファーストトライでは、枯れ木の核心をまたもや失敗。ほんの少しだけワープしたら解決してしまったので、そのままスキップして上部核心を練習したけど、どうにも繋がっていないっぽい。

うー、まずはここからか・・。


一方、上部はエイドでマイクロナッツをきめたものの、そこからのランナウトと厳しいムーヴに耐えて、上部核心を抜けることに成功!!こんなのができるとは!?


やっぱりレイバックは起こすことができず、ほぼ正対ムーヴ(とリーチ)でしたけど。


一度取り付きに降りて、長〜い昼休み。(最近寝てばっかりw)





さて登り返して取り付きへ。
ちょうど継続マルチをやっているNガイド先生やYZ部長たちが、セレクションを通過するところで、衆人環視の中、満を持してのトライ。

予想通り(?)枯れ木の核心はどうにもムーヴが固まらず。
一方、蜘蛛糸の核心はテンション挟みながらもなんとか突破。

・・まさかオレ、枯れ木の方が苦手だったのかw




そんなわけで、さやうなら二峰〜!
せっかく来られたのにダメダメでしたがちょっとした希望も見えたのでした。


可能性を全く感じないくらいの超絶苦手系なので、RPの予感を感じるところまでたどり着いただけでも嬉しくなってくる。フィンガーも少しくらいは強くなっているのかな?


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(本日の成果)

ダーククリスタル(5.9) 毎回怖いアップ。
蜘蛛の糸(5.11c)3×   3回目は枯れ木の核心だけ触って途中敗退。

しっかし、取り付いてみるものだなあ。
前回の某代表氏から、核心でのちょっとしたホールドのヒントをもらいました。さらに加えて、テントで通りすがったアイロン氏が核心のコツを教えてくれたりなんかして・・なりふり構わずw
自力でムーヴを解読できるようになりたいなあ。



2016年5月28日土曜日

いつか咲く花


さて、今日も末端へ〜。

前日の雨もあって、コンディションは全く期待せず。ただ末端シーズンの終わりも近そうなので、前回までの「ほんのりした予感」をちゃんと形にしておきたい、という一心です。




秋に再開するとしても、何か手がかりはつかんでおきたいのです。

今回はビレイヤー核心かと思いきや、優しいみなさんが次々と上がってきてくれました。あ、ただ下のルートをやってただけなんだけどねw



まずは春うらら1P目へとりかかっているM田先輩を、お昼寝テラスにてゲット。無理やりビレイしていただきました。

M田先輩のビレイがうまくて、自分にしては思い切って攻められました。感謝!
今日の成果は、初めてテンテンながら全体をムーヴでつないだというところ。ようやく人工登攀から卒業か・・・(恥)





空は曇りがちで涼しく、思ったよりコンディションは悪くなかったです。まさか、濡れフィンガーにも慣れてきたのかw


テラスでビレイを取って一人でお昼寝。



次にトワイライトを登ってきたK谷さんがビレイしてくれて、ラストトライ。

すでによれていたので、下部核心だけ触らせてもらってエイドダウンで終了。
なんとか下部後半のマントリングムーヴをバラせた・・ような気がします。




あとはつなげる「だけ」なんだけど、それが難しそう。
今の僕にはパワーの総量も、レスト技術も足りないなあ。



帰り道、K谷さん・M田さんと一緒に古いフィンガーボードを見学に行きました。

考えてみたら、末端で初めてイレブンクラックを登った日から一年がたっていたんだな。





翌年に春うらら2P目を触っていようとは、あの時の自分が聞いたら信じないだろうな。

もちろん背伸び感がありすぎて、現状ただのルート汚しでしかないのだけど、それでもこのルートをトライしていることだけでも十分な驚きだと思う。

また秋に戻ってくる頃には、この末端壁のラインに取り組むに価する自分になれているといいな。

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(本日の成果)

春うらら1P目(5.11b)TR復習 K谷さんがアップ代わりにTRを張ってくれました。感謝^^
春うらら2P目(5.12a)2×   初めて全体をバラせたけど、あとは洗練とレスト、何よりスタミナだなあ。


本当は完登してY様に御報告したいという欲もあるのだけど、現実的に難しいかな〜。せっかくバラせたからもっと深追いしたいと思うと同時に、やっぱり末端壁最終課題だから、大切に追いかけたいという気もしています。

このグレードになると、さすがにクラックだけできても仕方なく、やっぱりフェース力を鍛えることが必要なんだよな〜(いまさら気づいたのかよ)今夏はフェースやスラブ、ワイドもやろうと思います。

2016年5月25日水曜日

聖地でフィンガー練習



海坊主さん、組長、アメユキ女王に混ぜていただいて、久しぶりに日吉で練習。
久しぶりすぎてジムの常連さんから近況を心配されました。

アメユキ女王のご紹介にて、界隈で女子人気ダントツのNガイド先生にご挨拶。雑談の流れで、某地のオススメルートなぞを軽く聞いたところ、「トポがあるので後で詳しく教えます」とのこと。講習中だったのにすみません。。

結局そのままお会いできずに終わったのですが、なんと翌日、恐れ多いことにメールで詳しい回答が!あわわわわ。ありがとうございます〜。

イケメンガイドはお気持ちまでイケメンだったのでした。


んで、練習の成果はというと、ルーフの新しい5.11aを一撃。
いつもならテンテンになりそうな、怖くて悪い上部のトラバースを、思い切って乗り切ることができました。少しは伸びるもんなんだね〜(T T)

あとはフィンガー練習に的を絞り、海坊主さん・組長をまじえて、木枠をひたすら上がるセッション。下部はかなり安定してきて成功確率が高いのだけど、問題は中盤から上部だな・・。
そうこうしているうちに、不意落ちして指をざっくりいってしまった。週末のフィンガーに備えたかったのだけど、なんだか本末転倒感がいなめない。

ともあれ、最後は〆のルーフクラックを上がって終了。

久しぶりの練習は充実したなあ。
みなさま、ありがとうございました^^

2016年5月22日日曜日

発熱のランナウト



日曜日は小川山へ。

K坂パイセンの宿題にてバードウォッチングです。




パイセンにはここのところほぼ毎週、車を出してもらい、テントの軒先を貸してもらい、しかも晩飯を作ってもらうという乱暴狼藉の限りを尽くしている私・・・もちろんたっぷりビレイして差し上げますぅ~。


取り付きには先客がいて、交代でキビタキを触ったりしてまったり。


K坂さんの大レストの間に、長い間の宿題になっている発熱の街角(5.10b)をトライ。
さすがにスラブは得意になっているぜ~。

・・が、早々に恐怖に負けてドテンション(T T)


スラブでも10bくらいならもう落ちなくなったはず・・という淡い願いはあっさり打ち砕かれました。ムーヴをがっちり固めてようやくRP。
5.10bでこれかよぉ〜!!






100岩には「ポケットマントルのアップに最適」ってあるけど、これがアップなんて、どんだけ極悪なんだよって感じです。


で・・そのポケットマントル(5.10d)を、時間が余ったので、恐~る恐~る試食。

ごくり。



・・・なにこれ!こっちの方がはるかに登りやすい!
やっぱスラブわかんねえわww

ものすごく長くて、怖いランナウトもありルーファイ能力も試される、好きなタイプのルートでした。

ビレイヤーが見えない終了点まで来ると、ずいぶん横にトラバースしたところに、ハンガーとRCCボルトに残置スリングを通した支点が一つ。さらにその上方には、コケだらけの岩峰上部に太い木が一つあり、どうやら残置スリング類がかかっているらしい。



RCC混じりの支点がやや気持ち悪かったのと、気分的にトップアウトしたかったので、コケを払いながら怖いマントルを返して木の残置ビナでロアーしました。

が、ラスト1ピンくらいで、K坂さんから声がかかる。




「ロープ残量足りないですね~」


うげげげ・・60mロープだから降りられないことはないだろうと安心しきっていたわ・・(・・;) 思ったより長いルートなんですね。


泣きそうになりながら、約30m登り返し。
RCC混じりの支点にクリップしなおして、無事にロアーしました。


パートナーが注意深いK坂さんでよかったですが、回収に夢中で、ロープを気にしてなかったので危なかったです。
末端は必ず結ぶこと、残量を気にすること、基本を忘れてはいけないですね。


K坂さん、みなさま、週末はありがとうございました(^^)


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(本日の成果)


キビタキ(5.10c)再      ごにょごにょ下から言っていたら見本を見せる羽目に。必死でした(^^;;
発熱の街角(5.10b)RP    2年前のオレよく行ったな!こんなのOSできるようになるのだろうか。。
ポケットマントル(5.10d)OS かんなり怖かったけど、乗り越えられたのが嬉しい。名作ですね〜
オオルリ(5.9)再      ワイドムーヴ限定にしてみたけど、かんなりしんどかった・・。まだまだです。

K坂さんのビレイ要員としてきたのですが、結構気を使っていただいて登らせていただきました。
スラブとワイドは10台で十分楽しめるな~。

2016年5月21日土曜日

遠い目標



今日もYさんのご好意に甘えて末端通いです。

しばらく不在にされるので、泣いても笑ってもしばらくは来られないかもな〜。
まあ、仮にビレイヤーがいてくれたとしても、いつも濡れているこのルートは、梅雨を迎えると終戦と思った方がよいですね。





晴れが続いた後の週末、コンディションもいいのでちょっと期待。


塩川ダムの近くで道路をふさぐ事故があった影響か、瑞牆は思ったより空いていました。

今回は春うらら1P目をフォローで上がらせてもらいます。ムーヴ練習だと思ってじっくりとトライ。

さて、今日は細かい足に乗ること、それからフィンガーチップの甘い効きを信じてレイバックを起こすことが目標です。


なんと下部は下から最初のバチ効きハンドまで、初めてノーテンでいけました。(珍しくクラックがパリパリに乾いていたというのもデカイけど)。核心を越えるためには、ここからさらに甘い足を信じてレイバックから体を起こすムーヴが必要。ここが厳しいので、まだ核心は超えたとは言えないのだけど、核心前半(?)の4mくらいを突破。






目標の低い僕は大喜び・・でしたが、ここで力をすべて出し尽くしたようで、そこから先は酷いテン山。まあそんなものか。


ちょうど真下のトワイライトにもロープがかかっていたこともあり、Yさんは1階から2階までのラインを一気につなげるラインをTR2本を切り替える形で試登。
ウォーク・オブ・ライフ(5.12b / 60m)。本当にラッキーなことに、圧巻のトライを間近で見学させてもらいました。

ああ、いつかこの日本離れした一本の美しいラインをつなげたい・・


後はいくらでもビレイしますと言っていただけたのだけど、悲しいことに指が終わっていて、今度は下核心をどうやっていったか再現すらできずに終了。






さて、次ここに来られるはいつになるだろう。
もうちょっと登攀スピードを高め、そして指の持久力をつけないことには、効率が悪いなあと思う。当面来られないとしても、その2点を意識して練習しよう。



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(本日の成果)

春うらら1P目(5.11b)    フォローでようやくノーテン。まだ怪しい。。
春うらら2P目(5.12a)通算4 2回目は下部敗退。指弱いな〜。
アストロドーム(5.11a)再RP  なんとか再登。ふう。

T&T、春うらら1P目と、昨年できたはずのものができなくて凹んでいたのですが、昨年は一杯一杯だったアストロができたのは嬉しいです。続けていれば何か進歩はあるものだなあ。
春うらら2P目については、現状の自分だと、ルートのコンディションがいい時に1便狙いで行くしかないのかなと思いました(つまり成功確率は極めて低そう)。
次は秋になるかもしれないけれど、地道に練習しよう。



ところで今日はM田先輩がついにアストロドームをRP!
ついにイレブンクラッカーになられました。パチパチパチ!

二階からも、M田さんがジリジリと上に登って来ている様子、そしてみんなが息を飲んで見守っている様子がビシビシと感じられました。

一緒に登っている仲間がいいトライをすると嬉しいものですね^^






セルフビレイをいっぱい伸ばして覗き込んでいたところ、せっかくのRPシーンなのに邪魔!と撮影中の某パイセンに後から怒られました・・。


2016年5月15日日曜日

無限のライフ



前夜に植樹祭で宴会をしていたら、K谷さんに誘われたガメラさんがぶらりと合流され、いろいろと面白い話を聞けました。


ガメラさんといえば、mfさんが以前触れられていたのがきっかけで、最近のブログを読んだことがあります。2016年2月15日のエントリー


ここでは個人的なスタイルへのこだわりとして、「1、2回テンションするまでトライしてRPせずに終わり」が、「何度も落ちた上でのRP」という結果より好ましい、となっています。


・・って登らずに終わり??
クライミングって登ってナンボじゃないの???






その晩、色々とざっくばらんなトークを聞いているうちに、物分かりの悪い自分にもなんとな〜く分かって来ました。
彼にとってフリークライミングは「フリーソロのシミュレーション」だから、フォールは「擬似的な死、つまりゲームオーバー」を意味しているのですよね。たぶん。



ハングドックして次のムーヴを探るとか、A0して先のホールドを確かめるという行為は、死んだ状態で空中浮遊というチート技を出していることになる。10回以上フォールして完登するのも「ライフ無限」みたいなチート感が漂うので、「1・2回落ちたら終わり」としてフェアに敗戦を受け入れるほうがよい、というのもなんとなくわかります。

もちろん、テキトーに取り付いてみて落ちたら放棄ではなく、命を懸けるつもりで取り組んだ結果の敗戦を受け入れる、ということが前提だと思いますが。







こんなことは、グダグダで弱小な僕ごときが論じられるテーマではないのですが、せめて原則というか、自分なりの美学を持っておきたいなあと刺激を受けました。


考えてみると、僕は自力性にはこだわっていますが(トップロープはやらないだとか)、ここで言われているフリー性はあまり大切にできてないのかも知れません。「バカみたいにA0しまくったあげくに、最終記録だけはRPになった」だとか、後ですごくモヤモヤしますが、正直に言えば結構やっています。







・・んでまあ、話は戻って末端です。

タコにせよ、春うらら2P目にせよ、完全にRPという結果だけを狙いに行っている状態だなあとつくづく思います。


限界を撃つことによって、僕は11台のルートをよりよいスタイルで登れる、という「言い訳」はあります。エエ。

でも本来なら、タコや春うららと言った憧れのルートを「よりよいスタイル」で登るのが目標なはずなのに、結局は練習台にしてしまっています。インドアで練習がやりにくく、ルート本数も限られるクラックならではの悩みなのかも知れませんが。


うーん。万が一5.12をよりよいスタイルで登れるようになった暁には、果たしてオンサイトを狙えるルートは残っているんだろうか・・(未来の心配するより練習しろよ自分)







ま、そんなわけで今日も変わらず下部核心は人工突破。
上部は1・2テンくらいで、スタミナさえ持てば突破できないことはない、と思えました。
(問題はこの強度だと、パワー残量が全く持たないことなのですが)

おそらくRPだけを狙いにいくならば、下部核心を完全に突破するのにあと5〜10トライ、それからレストムーヴを見つけたり、カムセットの省略をはかって上部をつなげるのに、さらに数トライかかるのかなあ。


ビレイヤーの問題や、ルートの濡れもあって、この先は気長に続くと思いますが、せめて梅雨前に一度、下部核心をつなげてみたいな。


ともあれ色んなことを考えた週末。
ご一緒させていただいたK坂さん、M田さん、K谷さん、T谷さん、Y崎さん、そして長い長いビレイを快くしてくださったYさん、本当にありがとうございました〜。



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春うらら1P目(5.11b)TO    ワンテン。そろそろ思い出したい。。
春うらら2P目(5.12a)通算2×  昨日より体が動いたのはやはり恐怖に慣れてきたせいかな。


とくに今回は、レイバックを課題としました。Yさんの丁寧な足使いを注視していると、自分はパワーとリーチを無駄遣いしているということがよくわかります。
今回は多少時間が残ったので、Yさんには3本トライしてもらえました。僕の1トライよりYさんの3本の方が短くて申し訳なかったです・・。

2016年5月14日土曜日

登りたい気持ち



「トライライトの次は春うらら2P目やってみませんか?」

末端壁の女王ことY様からもったいなさすぎるお誘いをいただきました。


えー。いうまでもないですが・・2P目をやるには、アプローチとして、フル30mの春うらら1P目を超えていかなくてはならないのですね。(ひさしぶりにやったら落ちまくったアレ

それに加えて2P目は超歴史的ルート。「5.12aだけど実はお買い得だったウホー!」なんてことは億に一つも期待できません。


「ご冗談を〜あはははハハハ」


なんて言いながら、頭ではシミュレーションを始める。





いやいや、やっぱりどう想像してもテン山なんてものではないな。5.12といってもタコとは全然部類が違うからゼロからのスタートと思った方が良い。二時間はぶら下がったあげく、人工登攀になるのがオチか。(エイドで抜けられたとして、だけど)

ビレイヤーの負担もバカにならない。
テラスは外傾しているので終始軽いハンギング状態。吹きさらしの場所で、トイレもできずにじっとしていなければならない。そもそも一度あがったら降りるのが大変になるので、朝から水や食糧もミニマムに制限するようだ。





こんな場所でこんなポンコツ野郎の長ビレイを尊敬するY様にしていただくなんぞ、あまりにあまりにもったいなさすぎまする〜(><)
もう少し11後半が登れるようになってから頑張りますね。


とまあ、それはそれは長大な言い訳を吟じていましたが・・


「二階はなかなか取り付くのが難しいから、この機会にやってみてはどうかしら?私も最初は強い人に連れて行ってもらったんだから。」


・・・ゴクリ。


ここまで言っていただいて登らないなんて、クライマーがすたるってもんです。
それにヨワヨワクライマーが、こんな上級者と一緒に登れるチャンスなんてそうそうない。


「お・・お・・お・・お・・お願いしますっ!」(心拍数180くらいで)






結論からいうと、恐れていた通りの展開になりました。

OSトライは、下部で長時間落ち続け、あまりにヨレすぎて一旦は敗退。


Yサマはずっとビレイし続けていて寒いはず。
上部のオンサイトは放棄して交代、という選択肢が頭をよぎる。









しかし人工混じりでもいいから自分で全体像をみておきたい、というワガママな思いでトライを再開し、途方もない時間をかけてトップアウトさせてもらいました。


続くYサマは、光の速さでトップロープトライ。

よどみのないムーヴで、眺めているだけで勉強になります。


本当はここの復習トライを何本かやりたかったのではと思うのですが、残り時間を気にされて、たった1本で撤収。本当に申し訳ない結果になりました。



やはり誰の目にも明らかな実力不足・・。

それでもYさんは、「翌日もよければやりましょうね」と快く誘ってくださいました。


(写真はmfさん提供。ありがとうございます!)



うーん・・さすがに連日は迷惑じゃないだろうか?

僕よりずっとずっとオトナなYさんは、気を使ってくださっている部分は確実にあるだろう。僕が同じようにオトナだったなら、ここでスッパリと「明日は止めましょう」と伝えるべき場面な気がします。


頭で考えていることとは別に、自然と目はラインを追いかけてしまう。

あの甘いフィンガーはこらえられるのかな?あのバランシーなレイバックがこなせるのか?立ち上がれなかったのは、オンサイトの恐怖のせいだったのか?技術的に何かが足りなかったのか?


そうだ、今日トップアウトしたから、明日はもう少しスムーズに登れるはずだよな。Yさんにも、もうちょっとトライ時間を残せるだろうし、今日の1トライで終わるよりは、一緒に来てもらった恩返しにもなるかもしれない。

極めて都合がいい考え方に自分が嫌になるけれど、岩バカなのは仕方がない。せっかくのご好意に甘えて許される限りやってみよう。

客観的に見て取り付くに値しなかった自分だけど、せめて挑戦する資格があると感じられるところまで、一手でも迫りたい。今日の感触を忘れないうちに。






Yさんは気持ち良く、私がやりたいって言ったんだから別に気にしなくていい、一緒にやりましょう、ということをおっしゃってくれました。


仮に僕が上部をトップロープで復習したいと思っていたとして、パートナーが1日トライに時間をかけてしまったら・・それも遠い末端壁の二階まで来て手間のかかるビレイをして・・それなりにイヤな空気をつくったりしないだろうか。いや人間ができていない僕は、間違いなく全力でイガミ合うな(笑)。


登攀技術だけじゃなくて色々と学びが多い1日でした。
いつか強くなって、誰かに恩返しできるようになりたいな〜。


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(本日の成果)

春うらら1P目(5.11b)×   アプローチなのに・・下部核心だけは思い出しました。
春うらら2P目(5.12a)×T.O. これじゃトップロープと何が違うのだろうというトライでした。

残念ながらオンサイトはまったく叶わなかったので、あとは短いトライ数で可能性を見出すか、可能性がなさすぎるようならまた戻ってくるか。いずれにせよ梅雨前のシーズンでトライできるのはあと2・3回がいいところだな。



二階テラスは、背の高い末端壁を上から見下ろせるという圧巻のロケーション。下では友人やI塾の仲間がワイワイと登っている風景が見えて、厳しいトライの合間にも少しほっとさせてもらいました。




矢印はペガサスをOSするmfさん。めちゃカッチョいい〜!

2016年5月12日木曜日

四谷怪談


平日はかれこれ2ヶ月くらい、まともにジムに通えてないカモ・・
おかげで肘やら肩やら調子がいいことw

そんな中、delta氏からAPEXどうですか〜、初中級セッションやってますよ〜。
という、ありがたいお誘いを受けて、初めてのAPEXへ行ってみました。


先に到着したのでセッションを恐る恐る覗いてみたら、2〜3級ありそうな難しい課題をツワモノたちがバッコンガッコンと撃っておるではないですか。

ぬおお〜delta氏はかったなww


人見知りも手伝って、隅の方でもじょもじょとしていたのですが、偶然居合わせたST氏、そして後から満面のしたり顔でやってきたdelta氏にノセられて、撃ってみました。

意外に頑張れるものです。
完登まであと10手くらいまで迫りましたし。(泣いてない)






最後に上の階でスラブセッション。
delta氏が教えてくれた2級、3級を落として気分良く終了。


軽い調整のつもりだったのに、なんだか呪われたように腕がずしっと重い。
週末大丈夫だろうか・・

2016年5月8日日曜日

届いた手の平


翌日もすっきり快晴♪
今日は妹岩へ出かけます。






「帰ってきた開拓王(5.11c)」にヌンチャクがかかっていたので、T谷さんがそちらをオブザベ。

あのルート、クライミングを始めた頃からずっと気になっていたのです。
もしかして今となってはトライできるのかも?かも?
便乗しちゃおっかな〜。


しかしトライ中のツヨツヨ男子が、上部で盛大にフォールしてハング下まで落ちたのを見て、T谷さんはトライをやめたらしい。

・・じゃあ僕も別のルート探そうっと(どこまでも他力本願なワシ)





というわけで、昨年敗退していた「届け手の平(5.10c)」をトライ。

前回は核心どころか、下部をほとんど隣のルートまで迂回して突破したんだよね。

これが、なんとか突破できるようになっていました。(下部ね)




上部は散々テンションしたけれど、ついにムーヴを発見してなんとか解決。
おおおお、少しは怖さに強くなったカモ?

文字通り、手の平が届くとあとはそれなりにムーヴがあります。
となると、核心ムーヴでは1・2手くらい有利なはずなんだけどね。
やっぱり怖いよ・・。


ともあれいいイメージを持てた。

横恋慕をオンサイトトライするY崎さんのビレイをしてから、もう一度トライ。





先ほどの感覚を丁寧に思い出す。

止まるかどうかギリギリの場所に、ビビリながらつま先にゆっくりと加重をかけていくとつま先が微妙に滑ったりして乗り込めないだけど、思い切って全体重を乗せる意識で乗り込むと摩擦抵抗が増してしっかり止まるのですね。

頭ではわかるんだけど、ようやくムーヴとして体が納得してくれました。





そしてついに・・RPでけたああああ〜。

ワイドとスラブは、まだまだ5.10b〜cが限界だなあ。
グレードはアレですが、ただただ恐怖に勝てたことが嬉しいよ^^

最後にこのイメージを生かしてJECC(5.10d)をトライ。

前回はなんと1本目のRCCで敗退という体たらくでしたが、下部を直登してなんとか最初のハンガーボルトまで到達。
怖すぎて2回ぐらいヌンチャクを掴んでしまいましたが、ムーヴとしては一応つながりました。




ここで残念ながらタイムアップ。
ともあれ、敗退し続けたGW後半、唯一の成果があってよかったな。
また来ようっと♪



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(本日の成果)

ジャックと豆の木(5.10b/c)アップ かなり必死でした。イカンです・・。
届け手の平(5.10c)通算3RP    とにかく嬉しい!股関節の可動域によって乗り込みやすい場所、乗り込みにくい場所があるんですね。
JECCルート(5.10d)通算2×    結果的にダメだったけど、いい予感がつかめました。



いやースラブ楽しいわ!ワイドに似た麻薬性がありますよね〜ww

2016年5月7日土曜日

蜘蛛の心臓


さてさて、今日は小川山〜。
はらりさんが廻り目平まで送ってくださって、T谷パイセンたちのパーティーと合流♪





なんとなんとありがたいことに、T谷さん・Y崎さんが屋根岩につきあってくださるというモッタイナイお言葉。僕が蜘蛛糸〜蜘蛛糸〜と吠えていたせいだと思われます。

はわわわわ。そんな来ていただいて、登れるかどうかわからないのですが(たぶんめっちゃ苦手系)ダイジョウビでしょうか??

上は狭いし、ハンギングビレイ気味ですし・・(弱気)

てなわけで気持ちの良い天気の中、さっそく取り付きへ。




ところが、できたはずの枯れ木の核心ですでにテンテン。レイバック、サムカム、甘いフィンガー、スメア・・超苦手ムーヴの詰め合わせなんだよね・・。


その先も怖さのあまり、1mランナウトするたびにカムをきめてテンション。こんな体たらくで蜘蛛糸の核心なんぞできるはずもない。
猛烈にルートを汚してなんとかトップアウト。

最近、名ルートを人工登攀してばっかりだぁ・・。


とりあえずトップロープをかけて、お二方に遊んでいただきました。





取り付きから見るとこんな感じ。
いやーこの孤立感といったらない!あんなスラブの大海原のまっただなかで、クラックが徐々に途切れていって、ついには閉じるんですよ奥さん!


そのあと、某山岳会のツヨッツヨ代表までもがビレイしに来てくれたのですが、情けない人工登攀を繰り返しまして・・ええ。終わりました。枯れ木パートはもう1日あれば思い出せそうだけど、蜘蛛糸パートは相当時間がかかるねこりゃ。





すでに完登ずみの代表氏が見本を見せてくれましたが、やはり核心手前で長いレスト。
気迫のどランナウト&パワフルなレイバックで核心を超えていかれました。

そんなわけで、せっかく僕のために何人も来ていただいたのに、心が弱すぎて核心を超える兆しすら見せられず、申し訳なさすぎる展開。。ううーん。



もうちょっとビビらずに足で立てるようにスラブ練習しよう。
そして効きが甘い指を信じてレイバック・・これも練習だなあ・・。


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(本日の成果)

蜘蛛の糸(5.11c)2× せっかくのチャンスを頂いたのに、ルートにもパートナーにも申し訳ないことをしました。修行していつか戻ってきます。


2016年5月6日金曜日

見えない足


連休の中日は家族サービスをしていましたが、ひょんなきっかけで、はらりさんからお誘い。半年ぶりの甲府幕岩へ行きました。





いやーよく誤解されるのですが、フェースを嫌いなわけじゃないのです。
(クラックの方が優先順位が高いだけでw)


今シーズン、フリーでの目標は、クラックもフェースも5.11後半を安定してRPできるようになることです。ここら辺でフェースを頑張っておかねば!

とはいえ、いきなり5.11dとか撃てる気がしないので、恐る恐るトカゲ北上中(5.11b/c)に手を出してみました。




で、結果はボロボロ。
細かい足を拾わないといけないのですが、なかなか足を見つけられない。
もっとスタンスが「見える」ようになるには、もう少しここに通わないとだな〜。


最後には雨が降ってきて、泣きそうになりながら回収便を出しました。




はらりさんは今日の目標のオンリーワン(5.11d/5.12a)をしっかりRP。
すごい!カッコイイ!さすがですね〜!!



雨にやられて早々に下山、石和の健康ランドでしこたま飲んで語りました。
というか僕の目的はこっちだったような気も・・(笑)


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(本日の成果)


アップで他にも何かやったけど覚えていない・・(あとで書き足すカモ)

HIVE(5.10a)FL 珍しく空いていたので、初めて触ってみたけど楽しかった。
トカゲ北上中(5.11b/c)3× 想像していたよりストレニでした。足だよな〜。
サイコモーター(5.11a/b) 雨によりオブザベだけ。そろそろ行けるようになってないかな・・なってないか。





2016年5月3日火曜日

遠い頂・近い頂


翌日も快晴〜。

天気は下り坂になるかもということで、飯を食べてとっとと下山です。





どうやら思ったより風が強そう。



というか、めちゃくちゃ風にあおられる!

一応ショートロープで繋ぎながらザクザクと高度を下げていき・・




あっという間に下山!

中房温泉でほっこりしたあとは、安曇野にある蕎麦屋さん「常念」へ。
庭から常念が見える古いお屋敷です。




そばはつるっとして美味しかったです。


時間が余ったので、息子と相談して松本城を見学♪

どうでもいいけど「大天井岳」の名前の由来は、この天守閣だっていう説もあるみたいですね。




が、しかし・・






天守閣は遠かったです。まさかの門前敗退。



夕刻になぜか川上村まで遠回りして、ジャンボ横山さんのパタゴニア報告を聞いてきました。親父の趣味英才教育です。

さすがにGW中の川上村とあって、立ち見が出るくらいの大盛況でした。





こういうトークショーって、予定調和になりがちというか、話すべきテーマのガイドラインがある程度設定されている印象を受けることがあります。

今回のスライドショーではテーマは踏まえつつ、一人のクライマーとしてジャンボさんが山にかける思いをまっすぐ伝えようとされている様子がすごく伝わってきて、強く感じるものがありました。来られてよかったな〜。


で、息子はなぜか感化されてカバンにサインをもらってました。
って内容わかったのかな?





「次は岩場で会おうな!」

と言われて、固まった顔でハイ・・と答える息子なのでしたw