2015年1月29日木曜日

スメアについて考える



体調は復活してきたのだけど、腰が痛いおー。
熱をきっかけにヘルニアが出るとかそういうのってあるのでしょうかね?(無知)


そんなわけで寝てもいられなくなり、こわごわ3日ぶりにメールボックスを開けたら容赦ない仕事の嵐でしたが、何も見なかったことにして絶賛逃避中。


そういうしているうちにクライミング雑誌のサイトに流れ着き、ぱっと目についたフリクションサイエンスの記事を読んでいるうちに、苦手スラブを克服しようという意気込みになりました。




(元記事です。勉強になりましたー)



全部訳するのは著作権的に憚られるので、大きなポイントだけ紹介してみます。

<ラバー>
・ラバーのフリクション性能が最も高くなる温度は「平均で0〜5℃あたり」にチューニングされている。指のフリクションが一番効く温度に合わせて設計されているという話。

・気温が0℃近い時は、ふところなどで少し温めるとフリクションにはプラス。真夏は、木陰に置くなど、なるべく冷やすよう工夫するとよい。

・濡れた岩にはフラットソールよりアプローチシューズの方が強い。(ヌレイワ!?)

<岩質>
・大好きだけどマニアックすぎるので割愛w

<肌>
・手指のフリクションは、0〜5℃のパフォーマンスが最強。
・気温と湿度が低すぎて指が弾かれる場合、手を温めて、サンドペーパーで軽くこする。
・気温が高いと汗をかくためにフリクションが落ちるので汗対策重要。

<チョーク>
・チョークは摩擦力を下げる!(バーミンガム大学の研究)
・チョークは、手をドライに保つことで摩擦力を上げるためのものであって、それ自体によって摩擦力を上げるものではないらしい。

ここから言えることは、
・チョークは薄く。手に汗をかきにくい人はチョークはほとんどなくてよい。
・乾燥促進剤(?)が入っているチョークがよい。
・岩についたチョークは掃除してからトライする。フットホールドにチョークをつけてはいけない。


最後のパラグラフが目ウロコでした。
もともと手汗がすごすぎることもあり、チョークが全く効いている気がしてなかったんだけどさー。積年の疑問が吹き飛びましたよ。

核心前にチョークアップすると戦闘スイッチが入るというかね、メンタル的な効果はありそうですけどね。まあ、お守りを握りしめても同じことなんだけどw


ググってみたら、同じく手汗系クライマーの方のブログでこんなアイテムが紹介されていました。これが効いたらチョークいらないかも?かも?


今度ゲイシャやるときは、いつも真っ白な核心ホールドを掃除してから乗り込まないとだな・・

2015年1月26日月曜日

ぬおおおーん


やられました・・。

なんとなく体調が良くない感じがしていたので、日曜日に予定していた初雪山の予定を飛ばして、家庭サービスに勤しんでいたのですが、どんどん体調は悪化するばかり。
週明けにダウン。



なんと金曜日まで自宅待機を命じられるというトホホな展開になりました。

最近アウトドア派のふりをするようになってから、風邪もひきにくくなっていたのですが、久しぶりにやられた相手がインフルエンザとは〜。

もちろん仕事はすべてキャンセル。まあどうしても断れない会議は(ry

そんなわけで、楽しみにしていた雪山講習も無念の自重となりました。

快適な自宅勤務で、順調に復活しているので、週末には全然山にいけそうな感じなのですけどね。1週間自宅で寝ていて、週末に寒い雪山に行きます!とは、さすがに家族に言えないし。狭いテントで寝泊まりすることだし、万が一誰かにインフルを移してしまっても目も当てられないしさ・・。

ごめんなさいcherroさん!
健康管理気を付けまする〜(土下座)

皆様においても手洗いうがいの励行、くれぐれもお気をつけてくださいませ!

2015年1月23日金曜日

大岡山でジミ練


ちょいと更新が遅れましたが・・記録まで。

仕事が早く終わったので、大岡山Twallでジミ練。

普段は週末のクライミングに備えて金曜日はジムに行かないのですが、今週は土曜日も仕事なので、心置きなくパンプできるぜー(投げやりw)


しかしマンスリー課題の5級がどうにも解決できず、他に目新しい成果もなく次々に敗退。ずっとできなかった垂壁の黄色2番(たしか4〜5級)を完登したのが成果かな。


ところで、ジムってみんなどうやって使っているのかしら。

まー僕なんかはそれほど目的もなく、グレード的によさげなテープ課題を目に付いた順にトライして、時々攻略することでなんとなくモチベーションを維持しています。

でも、こういう練習だと上達してるのかなーとたまに疑問になります。ま、保持力とか、体幹とか、基本的なことは伸びていると思うのですが、ムーヴとか技術的なことはどうなんでしょう。

結果的に自分が選んだテープ課題しかやっていないことになるので、いつまでたっても苦手ムーヴが上達していない気もするのですよねー。

ま、それでもジムスタッフが色々と工夫して、様々な種類の課題を設定してくれていて、なおかつ自分も食べ残すことなく全てをやりこなすってことができていれば、ただ課題を追いかけていても十分に伸びていくはずなのですが。

そんなことはなかなかできない自分としては、理想的には練習テーマを決めて、それに近い課題を探すなり、自分で設定するなりしてやれたら一番よいのかな、と思ったりします。

「高いヒールと片腕のロックオフで体を起こして行き、遠くのホールドを取りにいく練習」とか、「薄かぶり壁におけるデッドでスローパーを止める練習」とかね。

とはいえ反復系の練習は、わかりやすいグレード狩りと違ってモチベーションが続かなそうなのと、混んでる壁だとやりづらいとかいうこともあって、結局は目の前にある課題をだらだらとやるんですねーw

なんでこんなことを考えているかといいますと、ここ大岡山だとテープ課題を追いかけるのが難しい!

まず壁ごとのテープ課題の数はかなり少ない。(4〜5級という2級刻みごとに、手足限定あり・なしが、それぞれ3・4課題。例えば5級課題に絞って探すとしたら、手足限定ありが1〜2個、限定なしが1〜2個という感じ)。課題の質が偏っている(気がする)し、更新頻度も高くない。

なので、テープ課題を順々にやっていくと、いつも同じ宿題の同じ一手にはまってしまい、全く練習になっている気がしないのです。

それでも、同じ箇所を何日も何十回もやり続けるくらいの気合があれば上達するはず、と言われればそうなんだけど。

あとはファイル課題でよさげなものを一生懸命探すかだけど、ちょうどよいグレードが少ないのでねえ。(大岡山グレードはかなり辛いから4級以上とかは対象外なのですよw)


ま、自宅が近いのでちょくちょくは来るけどさ。
やっぱり勝手に自分なりの課題を作ってジミ練している方がいいのかなー?

2015年1月21日水曜日

ようやく初パン


仕事終わりにこそっと行ってきました。1.5時間くらい。
アキパン最後に行った時から、かれこれどれくらいたつかしら?


海坊主部長がおっしゃっていた通り、課題が一新されていました。
(トイレ方面にある2面はあまり変わってないように見えたけど・・気のせい?)
ずいぶん数が減りましたね〜。


時がたちすぎてよくわからないので、おそるおそる4級をば。
階段近くの垂壁4級を一撃、もう2つを敗退(情)。
中央ピラーの広い面の4級を1つ(これが面白かった!)、ピラー裏面から横に回り込んでくる課題をバラした・・はずが、ヨレてつながらず放置。最後に階段近くのどっかぶり壁、端っこにある4級をクリア。

なかなか課題のレベル感が揃ったというか、お買い得課題がなくなったようで、全体的にはちょいと辛めになった印象かしら?


久しぶりにしてはまあまあかな。
ま、そんなことはよいのだけど・・今日のニュースはこれ!



まあ海外のクライミングシーンでも見てモチベーションを上げようと買っちまいました。
これでますます仕事が・・手につかなくなることでしょう。


そうそう、1年ほど前に漁り火ロックでご一緒したriCさんが話しかけてくれました。
アイスにクラックに、趣味が合いそうですねー。また行きましょう!

2015年1月18日日曜日

またまたユガマク



帰京して翌日曜日。じゅんさんがリハビリクライミングとして付き合ってくださるということで、近くて課題の幅も広い湯河原幕岩へ行ってきました。


ユガマクといえばアップ1時間待ちという恐怖の混雑。
7:30頃に駐車場に到着して、アップを2本終えたら、案の定5人、10人の団体が次から次へと上がってきた。


アリババ方面に上がり、アニー(5.10c)を完登。
やっと終わった〜(笑)。





じゅんさんはクリスマスローズ(5.10b)のOSトライ。
右フレークを一切触らず直登するという、極端に難しい限定ラインへ突入。


あわあわ、そっちじゃないかも・・でもオンサイトだしな・・ブツブツ。

緊張する僕をよそに、ハングをスメアで越え、エアスタンスで厳しいバランスをこらえて、あっさりオンサイト。

おおおーすごい!
ワタクシまったくできる気しません!
そのライン絶対10bじゃないし!


というわけで、隣のテラスにあがってゲイシャワルツ(5.11b)にトライ。
(メパ師匠、抜け駆けスミマセヌ!)

ついにYoutubeでカンニングしてしまったこともあり、核心まではつながったよ。





問題は、核心の遠いデッドが届かない。
何度ハングドックしてもこなせそうにないので敗退。

じゅんさんも興味を持ってくれてトライ。
僕がデッドでギリギリ取ったカチをスタティックに取るわ、核心で誰も使った形跡のない極薄シワをつまんでいるわ・・相変わらず無法者っぷりを見せつけてくれました(笑)

クラックだとお互いが登ったり登れなかったりすることもあるけど、フェースムーヴの組み立て方となると圧倒的にじゅんさんが上手いなー。まあ当たり前か!

このままトップアウトかと思われたが、フォールの際に膝を痛めてしまったようで、一旦中止。テラスで大レストしつつ他の挑戦者のムーヴをガン見。

じゅんさんのムーヴ解説もいただきながら、回収トライ。
やはり核心の一手だけはどうにもならずにA0突破になりましたが、他はつながることがわかりました。

それにしてもさすが星付きルート、面白い!


桃源郷へ戻って、前回、限定ホールドを使って失格(?)したダイヤモンドヒップ(5.11a)を片付ける。




不細工なヒールフック・・
手こずりましたが、じゅんさんに入れ知恵をいただいて解決。(そんなんばっかり!)

じゅんさんは、痛めた膝で果敢にアボリジニへ。
レイバック気味で右足ハイステップに乗り込むという、有名な核心ムーヴ。右膝に悪いのでやめたほうが・・というこちらの心配をよそに、かつて使われている場面を見たことがない謎のスタンスを踏んで、軽く登っていってしまいました。





うっかりミソをつけてしまったシャックシャインも完登。
ようやく核心ムーヴを思い出した・・・。


珍しく3時台に終了してゆっくり温泉へ。
ユガマクは早めに来て早めに終わるのがいいかもですなあ。
(と心にもないことを言ってみる)


今回嬉しかったことは、ヒールフックやハイステップへの乗り込み+引きつけロックオフからのデッドが自分にもできたこと。
こういうのって、瞬発力と運動神経に優れたアスリート系の人たちだけの技だと思っていたのです。(僕は持久系・・ねばり系だからね)

半年前までは、こういうルートが自分にできるというイメージすらなかったのですが、今回はどれもやれそうな予感を持てました。
やっぱり地味でもボルダーを続けている成果が出たようで嬉しいな。

まあクラックと違うのは、自力でのムーヴ解析がほとんどできず、全部入れ知恵をもらってるということだけど。

てなわけで、上達するには、フェースもスラブもあれこれ差別せずにやらないとダメなんですねー、という結論になりました。


城ヶ崎も幕岩もまだまだいくよー!


<今日の成果>

いんちきするな(5.8)   アップ
サンセット(5.10a)    アップ
アニー(5.10c)      RP  ※ヨレてなければこんなものね!
ゲイシャワルツ(5.11b)  2×  ※核心の一手&クリップのみ。可能性はある?
ダイヤモンドヒップ(5.11a)2RP
シャックシャイン(5.10d) RP  ※いい加減、10台は卒業したと言いたい
いんちきするな(5.8)   クールダウン

2015年1月17日土曜日

20年前の山を登る



今日は純粋に個人的なひとりごと。

数少ない読んでくれている人にも、全く関係がないハナシなので迷ったけれど、祖母の記録をどこかに残しておきたくて書き留めておきます。山のトピックといえばそうなので。


クライミングとは全然関係ないので、心置きなくスルーしてくださいな。



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正月も欠かさず、毎朝登山をしていた神戸のばあちゃんの話。


阪神御影の路地裏にあった古くて狭い長屋は、20年前の大震災で全壊しましたが、その時は幸運なことに山中だったようです。石像が倒壊したりして、ずいぶんと怖い思いをしたと言っていました。


あの時はどんな感じやったんかなあ。
ずっと気にかかっていました。


ついに決心して、仕事の予定を無理やり合わせて神戸入り。


地図・コンパスなし、登山届なし、ヘッドライトなし。
足元はスニーカーという無計画登山。

手がかりと言えるものは・・祖母がよく口にしていた「いちのうさん」という名前だけ。


とりあえずiPhoneで検索すると、六甲山の山すそ、住宅街の外れにある標高100mくらいの小高い場所を「一王山」と呼ぶことがわかった。
ここにあるお寺に毎朝登ることを目的とした会が、いくつかあるようだ。




翌朝5時。

特別臨時列車に飛び乗り、慰霊祭へ向かう人達に混じってJR住吉駅に出る。
そこからは徒歩で御影方面を経由して、小走り気味に坂を上る。





一王山に向かうには、いくつかルートがある。

ばあちゃん、どのルートで通っていたのかなあ?

この時期の朝は暗くて怖い。
やっぱり、遠まわりでも車の多い国道沿いを通っていたんちゃうかな。
いや、負けず嫌いやったから、人より早く着くために最短距離で行ってたかもなあ。


気象庁の記録によると1995年1月17日5時の神戸は、気温3度、北よりの風2m。
今日は5度くらい、微風、コンディション的には少しましなくらいか。
それでも軽装だと足指が感覚を失ってくるくらいには寒い。

ルート後半の石屋川沿いに差し掛かると、名物の冷たい六甲おろしが吹き抜け、いっそう体感温度が下がる。


お年寄りにはキツいな。
毎朝4時には起きて、カイロを貼ったり服を着込んだり、準備をしていたんかな。
薄暗い中で起き出して、いそいそと準備するばあちゃんの姿が思い浮かぶ。


石屋川から離れ路地が少しずつ狭くなる。
お寺の門前についたようだ。
真っ暗な足元に気をつけながら、短い石段を登る。


ばあちゃん、懐中電灯は持ってたんやろか。
重くて面倒やから、持たへんかったかもしれんなあ。





震災発生時は石段の途中にいたようで、手すりにしがみついて烈震をこらえたという。
ゴロゴロと石が落ちてきたと繰り返し話していた。

ここは、ちょうど左手上部が古い墓地になっていて、巨大な落石に見舞われたとしても不思議ではない。少々のことじゃ驚かないばあちゃんやったけど、怖かったんちゃうかなあ。


境内はまだほとんど無人。
ばあちゃんのことやから、誰よりも早く到着していたんかな。




5時46分。黙祷 -



受付にいらっしゃった会長さんとお話させていただく。
祖母のことを覚えている、という。






どうやら「一王山登山会」という伝統ある会に属していたようだ。

掲示板には、登山回数別にランキング上位者の名前が並んでいる。
2万回を超える人がぶっちぎりの1位。後ろには1万回台がずっと続く。
ばあちゃんは何回くらい登っていたのかな。


徐々に集まってくる人たちは、登山記録となるスタンプをもらい、知った顔同士でおしゃべりを楽しんでいるようだ。今日はどうしても亡くなった人の話になり、少ししんみりとした空気。



6:30になると、定例らしい体操が始まる。

朝からやるには結構強度が高く、筋を違えそう!





幾人かの方が、「ツバキさんのお孫さんが来てるよ」と触れまわってくださり、嬉しいことに、20年前を知る人たちにいろいろとお話を伺うことができました。


歩くのがずいぶん速い名物ばあちゃんだったらしく、私たちの目標やったのよ、と言われてちょっと誇らしくなったり。たしかに、70歳くらいでスキーに挑戦していたり、とんでもなくエネルギッシュなばあちゃんでした。





景色が特別いいわけでもない、六甲山主脈でもない、ほとんど丘のような里山。こんな仲間と毎朝話すのが生きがいやったんやなあ。


何千回目だかの記念に神戸市からもらった表彰状を、「どや、スゴイやろ!」と何度も見せられたけど、ようやくその価値がすこしわかった気がするよ。あの時はテキトーに笑っていてゴメン。大切なあの賞状も、倒れた家屋からは出せなかったような気がするわ。






親戚はみんな山に詳しくなかったから、ばあちゃんにとっての記録がどんな意味を持つかも、それほど深く考えることはなかっただろう。


家がなくなって、しばらくして調子を悪くしたばあちゃん。
もう山に登られへんとわかった時はどんな気持ちやったんやろな。


祖母がおしゃべりをしながら仲間とあるいたであろう帰路を、てくてく歩く。







気象庁が調査した震度7の帯は、ざっくりこんな感じでルート上にかぶっている。






基準は倒壊率30%らしい。特に東灘区は、兵庫県の全死者の25%が集中した場所。阪神高速が倒れた深江地区もこのエリアにある。

祖母の帰った先には、変わり果てた街があっただろう。

この一帯は、ガスタンクの爆発が懸念されたことで、大規模な避難指示が出たと記憶している。へしゃげた家を見た祖母は、着のみ着のままで再び本山の小中学校まで避難したことだろう。

朝から暖かい格好をしていたのは不幸中の幸いやったな。
そもそも家にいたら助からなかっただろうから、日課の山登りのおかげで命拾いしたようなものだろうか。



同じ道をたどることで、20年間知りたかったことに、少しだけ触れることができたような気がする。あのとき感じていたことや、大切にしていたもの。

きっと神戸にも東北にも、同じように大切な思い出や、大切な人を失った人がたくさんいるんだろうと、その重さに、あらためて思いをはせました。



ばあちゃんの墓がある高台の上からは、大好きだった六甲山が見渡せました。



やすらかに眠れ、ばあちゃん。





(追記)


後日、一王山登山会のMさんからご連絡をいただきました。
断片的に残されている過去の資料を探し出し、祖母に関する記録を調べてくださったそうです。

ご厚意に御礼を申し上げます。
大変ありがとうございました。



祖母、椿一枝の登山記録。


昭和55年頃登山開始     累年登山回数
昭和59年4月30日      1297      昭和59年会員名簿による
昭和62年8月31日      2509      40周年記念誌による
平成 6年           5000回表彰
平成 7年9月 1日      5390      以降記録台帳による
平成 8年1月 1日(H7/12/31)   5443
平成 8年9月 1日      5558
平成 9年1月   (H8/12/31)  5593(最終記録)

昭和59年から62年の記録の間は、ほぼ皆勤(1212日/1218日)。年平均で2日しか欠かしていない。たしかに正月も登っていたようなことを聞いていたのだけど、これは本当のようだ。

このレートで登り続けたとしたら、5000回達成はおそらく平成6年の6月末〜7月の間だっただろう。ここで表彰されたり、特別に掲示板に名前が出たりしたことを嬉しそうに語っていた。

地震のあった平成7年1月17日時点での登山日数は、最大に見積もって5205回(2509回+2696日)となる。となると、地震のあった日からその年の9月1日までの登山回数は、少なくとも185回/227日。

避難先の親戚の家でも週6日程度は、登山は続けていたようだ。

毎朝4時に起き出すとなると、おじさんファミリーは嫌がりそうだけど、ばあちゃんを止めることはできなかったのだろう(笑)

震災後しばらくは、ほとんど街灯も信号もなく、道も倒壊家屋や垂れ下がる電線などで塞がってしまって、山に登れるような状況じゃなかったと思われる。もしかすると1ヶ月ほど休んだ後は、再び皆勤ペースだったのかもしれない。

完全に仮定の話だが、震災以後も皆勤で登山を続けられていたら、平成20−21年(2008−2009)くらいには1万回の大台に達した可能性もありそうだ。まあ90歳を超えてもペースを落とさず登れていたら、という想定だが。

平成7年9月を過ぎると、祖母は徐々にペースを落としていく。

平成7年9月〜12月: 53回/122日
平成8年1月〜8月 : 115回/244日
平成8年9月〜12月: 35回/122日

おそらく親戚の家を転居したりしたようなので、地理的な問題もあったのだろうか。
晩年は体調も落としがちだったように思う。

最終記録からほどなくして、平成9年6月9日に他界。
一王山に登山していた期間は18年間、生涯登山数5593回でした。


※タイトルは服部文祥さんの著書から拝借しました。




2015年1月14日水曜日

初リードはトロの味



cherroさん、海坊主さんと久しぶりの日吉修行を企画!
今年初のジムリードだ~。いえい!


ところが言い出しっぺの自分の予定が危ぶまれたりして、最終確認もせずに1週間ばかし放置。


・・そして迎えた当日。

kozzzzy 「連絡していなかったけど、ナントカ行けるようになりました!」

cherroさん「連絡がないので決行と思っていました!( ´ ▽ ` )ノ」

海坊主さん「連絡がないので中止と思っていました!( ;´Д`)」

・・というわけで、海坊主部長がまさかの脱落。ス・・スミマセン!


さてさて、8時過ぎにやってきました日吉。
今回の目標は年末に残してしまった町さん課題5.11cです。

ラスト2手のムーヴがつながらないのですなー。

昨年末にもらったアドバイスを参考に、ハイステップを上げる前に手を上に飛ばしてみる。パツパツだと思っていたが、意外に懐がつくれそう。
次、サイドプルでせり上がるムーヴは、ホールドの正面に出ないほうがうまくいくことに気づく。

そんなことで少しずつムーヴをバラしていき、3・4トライ目についに解決!

やたー!!5.11c2本目じゃ!
計3日間、10〜15回近くは撃ったかしら?

前回のは易しいFTGさん課題だったのですが、これはしっかり手応えある課題。
これで日吉グレード11cを名乗って良いかしら?
ついにフェースが、インドアクラックと同じグレードに追いついたよ〜w

cherroさんはまたまたクラックが上手くなっていました。
くの字については、これ以上僕が教えられるコツがない感じ。
上下を往復しはじめるのも時間の問題?(笑)

ついでに余勢をかってルーフクラックを触ったら・・久しぶりに完登(^^)
2時間少しで、5.11cとルーフクラック完登はなかなかの成果!


なんと帰りにお祝いのシースーをご馳走していただき、幸せなひと時を過ごしました。
cherroさん、本当にご馳走さまでした(ペコリ)。

インドアはなかなかまとまってやる機会がないけれど、少しずつ進化しているようで嬉しい。

今年中にナントカ5.12aが落とせるといいなあ。

2015年1月12日月曜日

氷の世界!(その2)


翌日は講習にて犬殺しの滝へ。

色々とボルダー練習したのだけど、今日の最大の成果は何と言っても塾長の一言。

「おおっkozzzzyさん腰が入ってますね〜!!」


パードンミー??





も、も、もう一回言ってもらっていいですか?


腰引け界のキングと言われたワシが・・ワシが・・ ヽ(;▽;)ノ


まあ、そんなことは講習内容と1ミリくらいしか関係しないのだけど。苦節40年、ついに腰の使い方を学びました。



最後に仔犬殺しの滝にトップロープトライ。
やっぱり大きな壁は楽しいねえ!






しかし垂壁で二度もスリップ。
アックスだけで耐えたんだけど、リードだったら走馬灯でした。

このままでは悔しいので、寒そうなSさんに懇願して2本目トライ。
なんとかクリアしましたが、恒例のヘッデン下山となり、塾長講習初心者のSさんには大変ご迷惑をおかけしてしまいました。



そんなわけで、初アイスは色々うまくいかないことだらけ。
でも思ったより楽しかったので、あと何度かやってみようかなと思いました。





こんなのいつか登れるようになりたいなあ〜!



<テンコ盛り反省点>


・局面局面で必要なものがまったく理解できていなくて、出発時でも取り付きでも荷物の出し入れに膨大な時間をかけてしまった。なんでも最初はもたつくけれど、今回は冬山という環境も加わり余計に酷かった。お待たせした皆様には大変ご迷惑をおかけしました。
謝っても戻らないので、次から改善するぞ!


・前爪のチューニングを間違えた。モノポイントの前爪位置をいじっていて、スペーサーを入れ替えることで内側方向に寄せていたのだけど、いくつかの原因で思ったより内側に来てしまった。蹴り込んだら斜めに入る感じで、イマイチ刺さりがしっくりこない。
対策は2つばかし思い浮かんでいるのだけど、また今度。


・岩を叩いてしまった・・。抜け口や薄くなっている場所は注意。叩く場所の周囲を見渡すくせをつけるといいのかもしれない。次までにアックス研いでおこう。


・昼飯に禁断のヌードル。しかもなぜかデカイ奴を購入してしまったw

本当は前日に食べるつもりでしたが、メパ塾は昼抜きなのでした。




これがね・・お湯を消費するわ、時間はかかるわ。
冬山には一番合わない代物。俺のアホー!!
食料計画は要研究、ですね。


・深く刺さったアックスを思い切り引いたら、急に抜けて自分のおでこにブレードを指したよ。ちなみに普通に抜いても抜けにくい構造になっているため、先端に近い場所を持って引き抜くと抜けやすいみたい。(その後の持ち替えに手間がかかるけど)


・落としたら怒られる落石と違い、落氷はバンバン落ちる。というか落としながら登るのがフツーらしいので、場所に注意だな。途中で砕けて小さくなるところが岩よりマシか。


・腕を伸ばして足に加重することばかり気にしていましたが、一方で、足に加重しにくい時にアックスを引きつけるべき局面もあることが分かったのが大きな進歩。


・リーシュはつければいいってものでもない。落ちたら自分に降りかかってくる。


2015年1月11日日曜日

氷の世界!(その1)



湯河原での楽しい悔しいクライミングが終わり、うってかわって氷の世界へ。
人生初アイス!どうなることやら。


てなわけで迎えた初日、メパンナ師匠に連れられて霧積高原温泉へ。
久しぶりの雪山じゃ〜♪

・・と思っていたら、荷物の出し入れにすっかり手間取り、挙句にモノポイントアイゼンのサイズが合わないという初歩的ミス!
ちゃんとカ◯シカでサイズを合わせてきたのにい〜。






そんなこんなでメインのゲレンデは団体さんで埋め尽くされていてボーゼン。
しかしメパンナ師匠が裏側の滝を案内してくれました。


おおお、2本とも貸切りじゃまいか〜!
というわけでトップロープを張って初アイスにレッツトライ!

最初は、どうせ道具をつかってエイドで登るんでしょ?とか思っていたけどねw
これがなかなか楽しい!
氷瀑という、フツーじゃない場所を登る非日常感がいいのかなあ?





慣れてくるとほとんどの場所で足で立ててしまうのだけど(なにせ緩傾斜だしw)、垂壁は結構コワイねえ。

最初は左の緩傾斜面を選んでソロ〜リソロ〜リとトップアウト。




徐々に調子に乗って行き・・




かぶり気味のツララの方にラインを移動してみた。


そうそう、自分で好きにライン取りできるというのもいいですね。初めて三つ峠で残置無視マルチを体験した時の感動を思い出しました。

隣の滝も遊んだついでに、スクリューセットや、アバラコフについても教えてもらいました。どうもアバラコフは得意みたい!





・・・出現頻度はほとんどないという噂ですがw


最後にメインの滝が空いたということで、ロープ回収ついでに尾根へ抜け、トップロープを貼り直し。この辺の作業は城ヶ崎っぽくて好きw


メインの垂壁はよりテクニカルで楽しかった!
ラインを変えながら2本登って終了。


メパンナ師匠の教え方がうまくて、かなり上達した気分になれました♪
ありがたやありがたやー。

帰りに温泉で塾長御一行と合流して、今日の疑問をあれこれぶつけたりなんかもできたので、事前に練習できてホントよかったです。


夜は楽しく宴会。





ボルトを愛でながら、変態集団の夜は更けていくのでした。

2015年1月10日土曜日

外岩フェースは香ばしい予感


さてさて、三連休はユガマクからスタート。


メパサンの宿題シャックシャイン(5.10d)を終わらせるという目的でしたが・・

なんと朝一で見事にRP!パチパチパチ!カッコよす!


僕はというと・・

調子良かった朝のアップ。サンセット(5.10a)。



この後、よせばいいのにシャックシャインに手を出して沈。

い・・1年前より下手になっとるやないか〜!?


んで、再びふりかかった「エアイレブン」の疑惑を晴らすべく、ダイヤモンドヒップ(5.11a)へ。

むふふ完登!?



・・と思ったら、サンセットのホールドを1つ使って、核心をすっ飛ばしていたことが判明。
どうやらこのルートはヒールに面白さがあるようで。そんなのあったっけ?w


恒例のゲイシャワルツにヨレヨレになり、夕刻にアニー(5.10c)へ。


またも失敗・・。トホホ〜。

最後にシャックシャインをヌンチャク回収したが、すでに余力があるはずもなく、墜ちたことのない上部でテンションしました。

というわけで、ずいぶん食い散らかしてしまったので、またユガマク行きますよ〜w


真面目な話、ほとんどの宿題は解決が見えているけれど、ゲイシャワルツだけは時間がかかりそう。じっくり取り組めばもう一つレベルが上がりそうなので、また頑張ってみたいぜ〜!





今日は盛大な空回りでしたが、いつか花咲く時が来ると信じて。


メパサン、おめでとうございます&ありがとうございました〜!



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<本日のトホホ録>

シルクロード(5.7)    アップ
サンセット(5.10a)    アップ
シャックシャイン(5.10d) 2× (やっとこさ思い出したが時遅し)
ダイヤモンドヒップ(5.11a)3RP?(設定外ムーヴだったらしい・・次こそは)
ゲイシャワルツ(5.11b)  × (スタートがわかった。Thanks to メパンナ師匠)
アニー(5.10c)      × (思い出しトライで時間切れ)

教訓:二兎を追う者は一兎をも得ず

2015年1月8日木曜日

ジム初めはTwallで


会議が珍しく予定の時間で終わったので、近場の大岡山でぺろっと登ってきました。

まー久しぶりのインドアボルダーとあってズタボロでした。
登れそうな課題を求めて160度、120度、110度壁を旅してみたが、5〜6級とある課題でガンガン墜ちてしょげた。

救いは100度壁でひとつ手足限定を登れたことかな。
アンダーと悪いスメアの突っ張りでせりあがるという課題、何度かトライして、ギリギリ最後にできるくらいのレベル(体感4級)でした。Twall大岡山グレーディングなので、表示が6級と書いてありましたが、+2級ならば十分誤差の範囲内ですねw

うむー。正月太りなんとかせねば〜!
今年もがんばるよん。

2015年1月5日月曜日

2015年、あけましておめでとうございます。


みなさま、あけましておめでとうございます。

一年の計は元旦にあり。て、気がつけばもう5日なのか〜!

ということで、遅ればせながら今年の目標を考えてみました。ゴホン。


一つでもいいので、記憶に残るラインを登ること。



最近マンネリ化してきたせいか、たくさん登っている割には、振り返ったらそれほど感動した記憶がなかったりする。一昨年ほどのドキドキする登攀、集中力むき出しのクライミングが少なくなってきていると感じるのです。

成長曲線の鈍化もあるのだろうし、安全感覚が鋭くなってきたのはいいことなんだけれど、必要以上にリスクを嫌ってすぐ「手仕舞い」しようとするのがねー。手仕舞いの方法論がこなれてきて、コンフォートゾーンから出なくなってきた結果、ヒリヒリ・ワクワクすることが少なくなってきたというのかな。僕に取っては、クライミングの持つヒリヒリする部分が魅力なのです。


というわけでやることは2つ。


<大きな目標を見つける>

自分が心の底から取り組みたくなるようなターゲットを定める。
初心者だけに、つい有名ルートを見境なく、数多くコレクションしたくなりがちですが、自分がここだと思える山や岩を見つける努力もしてみようと思う。初めて行った頃の源次郎尾根のように。「神風」もその一つになるのかな。

「すぐ狩れる目先の1本」をたくさん手がけるだけでなく、トライするために長い準備が必要な1本を見つけたい。その準備には、体力的・技術的な努力をすることはもちろん、目標を共有できるパートナーを探すことも、共有する努力をすることも、含まれます。


<チャレンジする>

たとえば厳しいルートで、もう一手出せるのにテンション→ムーヴ探り。
これを繰り返すと体力も温存できるし、結果的にRPは早い。しかしトップロープトライを繰り返した後にRP、というやり方と精神的に近いなあと思うようになりました。

引き受けられるリスクを冷静に測り、自分の努力で限界までにじり寄る、という作業こそが、クライミングの冒険性なんだと思う。

というわけで、ここぞというルートではRP狙いに逃げずオンサイトを狙う努力をする。限界グレードに近いオンサイトルートを1つでも2つでも増やしたい。雪山や沢も、食わず嫌いすることなく、できる範囲で行ってみる。
(安全を犠牲にして特攻したいって話じゃないよー!くれぐれも。)



あ、日頃は仲間とワイワイ楽しく遊べているので、こういうガチな目標もシーズンに1つ2つは意識しておきたいということです。
もちろん、RP狙いもお買い得狩りもエンクラも全然やるから誘ってね!ww



(記憶に残る残雪期の富士山。当時は前日寝られないくらいヒリヒリしてました。)


具体的な目標ルートなどはまたアップデートする予定です。たぶん。

それでは、みなさまにおきましても、クライミングライフが充実した一年でありますように。今年もよろしくお願いします〜!
kozzzzy

2015年1月4日日曜日

頭をひねる初クライミング


新年早々、頭をつかいすぎて首痛に悩むkozzzzyでございますw


4日は登り初め!cherroさんと城ヶ崎へ。

cherroさんのアップを考えると5.8が1本は欲しい。一方、僕は10dか、できれば11aくらいをやってみたいなー。

正月休みだからルートが混みそうなシーサイドとか、観光客が多そうな門脇崎は避けたい。ファミリーはやりたいのがないし・・あかねの浜も練習になりそうな5.9や5.10aがイマイチ少ないしなあ。

うむー。



案外チョイスがなく、色々とトポを見て「なみだち」に行ってみることにしました。

どうやら5.8〜5.9が数本、それから10d(クリフでは11a)の「ヘッドオポジション」もある。
後からオーシャンに転戦したら、cherroさんには10aもトライしてもらえるもんね。





あれ?マサカ・・濡れてなんていないよね。ないよねえ。


ひとまずcherroさんがナッツオンリー(5.8)でアップ。

見たところ途中途中はマイクロカムも受け付けそうだし、5.8だし、と言っていたら上部で難渋。効きが怪しいナッツでランナウトして墜ちる。ひょえー止まった!

さすがに数トライの後、敗退。結果的には好判断でしたね。
そのナッツでロアーダウンは危なくないですか?とか言っていたら案の定スルッと抜けていて冷や汗。下のマイクロカムは効いていたのでよかったが・・^^;;





回収トライに行ったところ、核心は5.9は超えると思われる小ハング越え。クラックは閉じていてフェースムーヴだし、すぐ下はテラスだし、こりゃ危ない。僕はリーチいっぱいでマイクロカムが取れたから突っ込めたけど、かなり必死でした。しかも上部は浮石だらけでこれまた悪いし。



うーん。このルートは失敗だったかな。


とりあえず潮が引いている間に、磯に近いルートをということで、グッドサミング(5.9)へ。一応クリフでは星がついてはいるし、これはプロテクション取れそう。

ま、先ほどの例もあるので僕が先行してみると・・これがテンション。ワイドのハング越えが悪く、5.10aでも辛めだと思うよー!ムキー!

とりあえずcherroさんの意向も聞いて、リード・フォローで来てもらいました。

ハング下に置いてきた荷物のユマールで混乱したり、抜け口から登山道へ復帰するのに藪をさまよったりしてしまい、むなしくお昼が過ぎて行きました。




えーと。このエリアって・・もしやハズレなのでは(ーー;)
ま、ひとまず遅めのお昼ご飯を食べて落ち着きましょうか。


じゃあ最後にヘッドオポジションだけ取り付いて、オーシャンに行きましょう。
などと言っていたのですが、ここでドボン!




まー核心トラバースが悪いこと悪いこと。クラックは潰れているしカチは濡れているし。
「ヘッドオポジション=頭で突っ張る」ムーヴだけはわかったが、そこから先に進めずにテンションの嵐。

cherroさんのアドバイスで、頭のフリクションを高めるために思い切ってメットを残置。最初の数手はばらせたのですが、その後のマントル返しまで悪いフェースムーヴの連続でどうやっても繋がらない。

カムが取れないのでA0突破すらかなわず、時間だけが無為に過ぎていく。
振り返ると、もうここまできたら頑張って下さい!と応援してくださる優しいcherroさん。


ふと気がつくとどうやら空の色が赤い。
ビレイヤーにもこれ以上迷惑かけられないということで、やむなくハング下の残置ハーケンにクリップした状態でそっとテンション。そこでようやく次のカムを取ることができ、A0混じりにトップアウトできました。




懸垂回収して降りたら日没。
大迷惑をおかけしてしまったドハマリ岩行でした。


なみだちは、城ヶ崎にはありがちなNPでフェースを登るルートがほとんど、という印象。崩壊気味の抜け口、ブランクセクションの多さ、グレードの辛さも加えると、中上級者エリアかなあと思いました。cherroさんには申し訳なかったです。
ただシンクロックスとタコの二本はとても美しいクラックに見えたので、そのためには来てみる価値はありそうです。



cherroさん、新年早々、大変なところにご案内して本当すみませんでした。
そして新年の誓いを立てておきながら、いきなりの残念なA0、しかもカムを取るためとはいえ、残置ハーケンを利用してしまいました。


ところで翌日以降、首の後ろが猛烈な筋肉痛に見舞われました。こんなの2トライもしたら首が動かなくなるんじゃないかと思うけど、ムーヴは面白かったので、こうなったらもう一度やってみたいなー、と懲りないkozzzzyなのでした。


次はぜひまともなところに行きましょう〜。




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<ヘッドオポジション ムーヴメモ(OS注意)>





下のフィンガークラックでは、メトリウス黄色、抜け口付近ではメトリウス青サイズが取れる。フィンガーからレイバック気味に右の小テラスに上がると、ハング下にメトリウス青・黄が取れる。ここで、直前に取った青サイズを回収しておくと、後でハーケン先のフィンガーポイントに決められる。
怖いのでもう一つ、ハング左奥にナッツを入れておくとよい。(3・4番くらいか)

ここで一旦テラスに下がってレスト。

ハング右奥にアンダーガバがあり、左奥に甘い左手ジャムが決まるので、それを抱えながら足を一足あげる。右足はクラック右の水平スタンスへ(高すぎなくてよい)。左足は左フェース遠目にあるフレーク上のスタンスへ。この左スタンスはなるべく低めで外に出ている場所にヒール気味に乗り込むと、カブリに耐えやすい。

後で右足を左フェースに移すが、かぶっていて足元が見えづらいので、位置を確認しておくと良い。

足が取れたら、右手ガバを頼りに頭と背中をハング右奥に突っ込む。左足の力を抜くと切れやすいので注意。ついで後頭部と足、右手で突っ張りながら、左手を一杯に伸ばすと、ハーケンの後ろにある小カチが取れる。このとき親指をかけると保持しやすい。

小カチと頭で体を支えながら、右手ガバをそっと解除して、ハング右奥に甘いジャムを決める。これを頼りに頭を少し抜きながら、右足を先ほど確認した右フェースの小フレーク上に寄せる。スタンスは、やや遠くて高いものと、近くて低いものがあるが、低い方が姿勢が安定するようだ(要研究)

ここで左足を一つ上のスタンスにあげられる。
左足を描き込み気味に、再び左肩と頭をつっこむと左手が遠くに伸ばせ、甘いジャムが取れる。(少し親指がかかる場所がある)ジャムはクラック沿いに引く方向にしか効かないので注意。

左手ジャムを頼りに頭を抜いて、右手で左手が持っていた極小カチを取りに行く。
ここから右手の極小カチで体を引きつけ、左にある緩傾斜スラブのガストン気味のカチに左手を飛ばしたいが、ここが謎(墜ちたら右に大きく飛んでいってやり直し)

左足を一旦下げて一番下のスタンスに置き、右足を高めのスタンスにとるとデッドが安定するようだ。

さらにこのカチから体を引き上げるには、右足を先ほどのハング下(頭を入れた場所)にフットジャム、左足を一足ずつ高いフレークに乗せてステミングがいいらしい。

本当はここで先ほどまで左手ジャムしていた場所に、メトリウスの青が入る小さなフィンガーポケットがあるのだけど、このカムセットをどうするか要研究。右足の高いフットジャムをもう少し早いタイミングで決めればよいのかも。

あとは上もあまり良くないが、まずはステミング(特に右足ジャムを寄せていく)を頼りに少しずつあがるとガバカチやフレーク状のものがある。かぶり気味ではあるが、外傾スラブに足をあげると楽になれそう。割れフレークにナッツ程度しか取れなかった。

甘いシンハンドが決まる場所まではバランシーなムーヴなので、一気に行こうとしないこと。シンハンドの場所に緑カムを取って(上を開けておく、形状が複雑なので効きに注意)あとはボテなどを頼りにトップアウト。足の位置が上から見えないので、右フェースに右足をおくポイントを探しておくとよい。