2015年10月27日火曜日

槍ヶ岳珍道中


ジョー氏から「休みを取って日本のアルプスに登ってみたいんだけど、一緒に行ってくれない?」という、ひょんなお誘いをもらいました。
コリア在住の氏とはかれこれ10年近くの付き合いで、家族ぐるみで何度か食事した仲です。

「10月後半かあ・・。ミックスコンディションだけど、高山の経験あるの?」

「うん。アンナプルナ登ったアルよ」


うそん。それガイドツアーじゃないのかよ?という疑惑もありましたが、せっかく海外から日本の山に来てみたいという熱烈なご希望だし、意気に感じて同行をすることに。

ガイドではない僕は、君の確保はほとんどできないからオウンリスクでね〜、と何度も確認。


槍ヶ岳に行きたいけど、無理なら他の山でもいいよという話。うんうん、最悪の場合は、白馬鑓温泉とか・・ヤリ違いでごめんねw





最初は大天井の冬季小屋を利用して、表銀座縦走を考えていたのですが、

・今年の降雪は結構早そう
・道中に空いている小屋が極めて少ない
・奴の装備・経験が思ったよりなさげ
・東鎌は長いトラバースなので確保が難しい


ということで、日を追うごとに計画が縮小していきました。
ただ彼はこちらの保守的なリスク判断を良く良く理解してくれている様子なので、そこは安心材料。


最終的に「小屋利用での槍沢ルート往復、穂先はジョーの調子とコンディション次第で判断」というところで決着しました。
なんと槍沢ロッヂと槍ヶ岳山荘は、11月初旬まで営業しているのですね〜。





装備リストや計画書、複数の敗退プランを日英で何度も書き直し、微細に渡って確認。
コンディションがいまいち不明なので、念のため厳冬期用の縦走装備をリクエスト。

冬靴とアイゼンとのフィッティングを確認するように伝えたところ、送られてきた写真にコパがないことが発覚。(アイゼンはワンタッチタイプだった)
これがジョーの出発日。ってヲイヲイw


近郊の山道具屋にはコパ付きの厳冬期シューズの扱い自体ないらしく、原宿のICIを伝えて、日本での購入をお願いしました。
僕は僕で、集合日の遅くに会社を終えてから家でバタバタと準備し、深夜12時にジョーを恵比寿でピックアップ。

そのまま徹夜でドライブし、塩尻の健康ランドで仮眠。
朝は雨が残りそうなので、遅めの入山予定です。
槍沢ロッヂまでだからね〜。


道中よくよく突っ込んで聞くと、アンナプルナは「ベースキャンプまでトレッキングをした」という話。

おーい、ソレ卒業旅行とかで行くヤツちゃうんか!!





道中は乾いた道でアイゼンは全然つかったことがないらしい。


「・・ジョー、非常に申し訳ない話をするが・・敗退する可能性は高いと思っておいてくれよな。」

「オー、really??」

噛んで含めて出発したのでした。

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