2015年6月20日土曜日

回収を考える(1)



梅雨ですねえ。仕事シーズンですねえ。
というわけで、真面目な話。

これまで数々のギア回収に困らされてまいりました。ショートルートだと、もうこれ以上困るパターンはないだろうというくらい、困りつくしてきた自負があったのですが、今回、JECCルートをトライして、まだまだ困れるかもしれないぞ、ということに気づきました。

前回のエントリーで質問をいただいたりもしたので、自分なりの考えを書いてみます。

kozzzzyの個人的考えなので、オウンリスクでお願いしますよ〜。



話をシンプルにするために、仮に持っているロープが60mシングル(2本)だとします。
まず一番簡単なケースはどうなるでしょう?


(パターン0)30m以下のルート

これは簡単ですね。
A)ロアーダウン
B)懸垂下降


終了ビナがあって、かつ素直なルートならロアーダウンが早いでしょう。
懸垂下降は、終了点が木やスリングだった場合で、捨てビナもない場合が典型的でしょうか。





変わった局面では、イレギュラーな終了点で(途中の細い木で敗退したときなど)、若干不安な支点を頼りにミニマムの荷重で降りたいとき、なんかも使うかもしれません。


ではこういう場合の回収はどうすればよいでしょう?






そう、

C) リード&フォロー→懸垂下降

の出番です。

こいつは、もと来たルート上にロアー・懸垂できない時に有効です。
極端な屈曲ルート、トラバースルート、穴抜けで違う面に出てしまうルート、といった局面ですね。

マラ岩「ムードはいい線」がこれでした。(STさん有難う!)


余談として、これの変形バージョンに

C') リード→ロアーダウン、次のクライマーがトップロープ状態で回収→ロアーダウン
というのもあります。

リードが二回目をトップロープで再登することでフォロー回収を一人で行ってしまうという荒技です。フォローがそのグレードを登れないだとか、FLトライがかかっていて回収便を出したくない時に使えますね。

不動沢「エンペラークラック」でやったなあ〜。



整理すると、
A)ロアーダウン
ロアーできる終了点があって、元のルート沿いに降りられる形状

B)懸垂下降
支点が木など、元のルート沿いに降りられる形状

C)リード&フォロー
元のルート沿いに降りられない形状

当たり前ですが、Aの局面で、あえてBやCを使うことは可能です。
Bの局面でもCを使うことはできます。
でもCを使うような局面では、A、Bが使えるとは限りません。


つまりこのうちでは、リード&フォローが最も万能な回収方法ということなんですね。(あれ?知っていた?)

かぶり壁初心者の僕は、「どんな場面でも、最悪懸垂を使えば回収できる!」と思っていました^^;


というわけで次は、30m以上のケースです。

・・と思ったけど、長くなりそうだからまた次回〜。

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