さて、前回の続きです。
前回はロープ長さの半分までのルートに関して、回収方法を考えてみました。
基本的にはロアー・懸垂を使うことができる。どうしようもない局面ではリード&フォローが最後の手段として使えるよ、ってことでしたね。
これがロープ長の半分を超えるルートの回収となると、ややパズルっぽくなってきます。
所詮は、弱クライマーの脳内プレイなので、ご使用の際はご自分の判断で。
そう、オウンリスクでお願いしますね〜。
今回も取付きには、60m二本があるとします。まずは・・
(パターン1)30m以上のルート(中間終了点なし)
というケース。
リードのロープだけだと、ロアーも懸垂も地面に降りられません。
まず思いつくのは、
A)バックロープを引いて登る→60m懸垂
B)リード&フォロー(フォローがバックロープを引きつつ回収)→60m懸垂
というやり方。
ところで今回のJECCルートのように、「限界近いルートで、二人とも完登狙い」という場合は、このどちらもイマイチなんですよね〜。
ギリギリのグレード、それでなくても上部はロープが重くてムーヴが起しにくくなるのでバックロープは避けたい。
かといって、お互いフレッシュな状態でリードトライしたいため、フォロー回収も疲れるのよねえ・・。
次に思いつくのは、
A’)ダブルロープで登る
Aとほぼ一緒ですなw
ロープが軽いこと、屈曲が少なくなることから、少しだけ重量感が和らぐのがメリット。
でも伸びるから墜落距離が長くなりそう。ガンガン墜落したら高価な細いロープが痛むだろうし、限界トライに投入するのは避けたいですね〜。
さらに似たような発想だと、
A’’)バックロープとして細引きを持っていく→メインと細引きを連結→メインロープで一本懸垂、細引き側を引いて回収する
というのがあります。(よくわからない人は危ないので真似しないでくださいね)
懸垂用にはリードロープのみをつかい、「バックロープはロープ回収の小道具」と割り切って、極限まで軽いものにしようという考え方ですね。
そんな長い細引き、誰が持ってるんだって??
我が家には、某冬山に持って行った50mの細引きがあるのですよwww
実用はたぶん難しいです。
細引きは風に吹かれるだけで激しく絡まるし、薮や岩角、ギアに絡んでムーヴを邪魔する可能性さえあります。チムニー登攀時に足や首に絡んだりしたら悲惨。
ほぼ障害物がない雪山ならともかく、岩で使うには不向きですね〜。
リードだけで回収を完結するために、他にどんな方法があるでしょう?
C)ビレイヤーに、リードロープの末端にもう一本ロープを連結してもらう→ロープごと引き上げて60m2本で懸垂
ただし、ロープの結び目がカラビナの中にひっかかるのをふせぐために、一旦リードロープを一番上まで引き抜いた上でダウンしなければなりません。
つまり懸垂の前には、60m引き抜き→ダウン(ロープ連結)→60m引き抜き→ダウン、という手間が必要になります。
面倒だな〜ww
バックロープは避けたいけれど、RPした後なら多少の労力は厭わない、という状況ならやるかなあ?
ただこのやり方では、カムからロープを引き抜いてしまうため、少々問題があります。
かぶったルートやトラバース気味のルートだと、ギアに届かないため回収ができなくなるという現象が起こるのですよね〜。
ただ、取り付きのビレイヤーがロープ末端を引っ張ってクライマーをスイングしてあげることで、多少の角度ならカバーできます。(回収後のバックスイングで木に激突したりしないように)。
あと、適当なサイズのクラックがずっと続いていたら、カムで少しずつ下にセルフを取りながら振られを止めつつ懸垂回収することもできますね。ものすごく大変だけど。
まあ、ギアの回収を考えると、できればロープを引き抜かない形で降りる手段を考えたいですね。というわけで最後に、苦し紛れの案をもう一つ。
D)1本懸垂で回収→バックロープを引いて登り返し→連結・懸垂してロープ回収
これはギア回収作業と、ロープ回収作業を分けてしまおう、という考え方です。
ギア回収時は、下からビレイヤーに末端を持っていてもらうことで、Cのように振られたりする状況を防げる、というメリットがあります。
まあ登り返しが面倒すぎてたぶんやらないですけどw
こういう作業が必要なルートに行くとわかっていれば、事前にアッセンダーを持って行くなどして、やってみることがあるかもしれませんね。
僕が考え付くのはこのあたりです。
かなりかぶった壁での長いルートだと、現実的に限界トライで使えそうな手は少ないですね。
ただここで、中間部に使えそうな終了点があるとすると、もう少し色々な手段があります。
さらにもう一つ、問題の前提を変えることで、なかなか使える技が。最終的にJECCルートに投入した手段ですね。
というわけで、またまた次回へ。
しっかし長いな〜コレw
というケース。
リードのロープだけだと、ロアーも懸垂も地面に降りられません。
まず思いつくのは、
A)バックロープを引いて登る→60m懸垂
B)リード&フォロー(フォローがバックロープを引きつつ回収)→60m懸垂
というやり方。
ところで今回のJECCルートのように、「限界近いルートで、二人とも完登狙い」という場合は、このどちらもイマイチなんですよね〜。
ギリギリのグレード、それでなくても上部はロープが重くてムーヴが起しにくくなるのでバックロープは避けたい。
かといって、お互いフレッシュな状態でリードトライしたいため、フォロー回収も疲れるのよねえ・・。
次に思いつくのは、
A’)ダブルロープで登る
Aとほぼ一緒ですなw
ロープが軽いこと、屈曲が少なくなることから、少しだけ重量感が和らぐのがメリット。
でも伸びるから墜落距離が長くなりそう。ガンガン墜落したら高価な細いロープが痛むだろうし、限界トライに投入するのは避けたいですね〜。
さらに似たような発想だと、
A’’)バックロープとして細引きを持っていく→メインと細引きを連結→メインロープで一本懸垂、細引き側を引いて回収する
というのがあります。(よくわからない人は危ないので真似しないでくださいね)
懸垂用にはリードロープのみをつかい、「バックロープはロープ回収の小道具」と割り切って、極限まで軽いものにしようという考え方ですね。
そんな長い細引き、誰が持ってるんだって??
我が家には、某冬山に持って行った50mの細引きがあるのですよwww
実用はたぶん難しいです。
細引きは風に吹かれるだけで激しく絡まるし、薮や岩角、ギアに絡んでムーヴを邪魔する可能性さえあります。チムニー登攀時に足や首に絡んだりしたら悲惨。
ほぼ障害物がない雪山ならともかく、岩で使うには不向きですね〜。
リードだけで回収を完結するために、他にどんな方法があるでしょう?
C)ビレイヤーに、リードロープの末端にもう一本ロープを連結してもらう→ロープごと引き上げて60m2本で懸垂
ただし、ロープの結び目がカラビナの中にひっかかるのをふせぐために、一旦リードロープを一番上まで引き抜いた上でダウンしなければなりません。
つまり懸垂の前には、60m引き抜き→ダウン(ロープ連結)→60m引き抜き→ダウン、という手間が必要になります。
面倒だな〜ww
バックロープは避けたいけれど、RPした後なら多少の労力は厭わない、という状況ならやるかなあ?
ただこのやり方では、カムからロープを引き抜いてしまうため、少々問題があります。
かぶったルートやトラバース気味のルートだと、ギアに届かないため回収ができなくなるという現象が起こるのですよね〜。
ただ、取り付きのビレイヤーがロープ末端を引っ張ってクライマーをスイングしてあげることで、多少の角度ならカバーできます。(回収後のバックスイングで木に激突したりしないように)。
あと、適当なサイズのクラックがずっと続いていたら、カムで少しずつ下にセルフを取りながら振られを止めつつ懸垂回収することもできますね。ものすごく大変だけど。
まあ、ギアの回収を考えると、できればロープを引き抜かない形で降りる手段を考えたいですね。というわけで最後に、苦し紛れの案をもう一つ。
D)1本懸垂で回収→バックロープを引いて登り返し→連結・懸垂してロープ回収
これはギア回収作業と、ロープ回収作業を分けてしまおう、という考え方です。
ギア回収時は、下からビレイヤーに末端を持っていてもらうことで、Cのように振られたりする状況を防げる、というメリットがあります。
まあ登り返しが面倒すぎてたぶんやらないですけどw
こういう作業が必要なルートに行くとわかっていれば、事前にアッセンダーを持って行くなどして、やってみることがあるかもしれませんね。
僕が考え付くのはこのあたりです。
かなりかぶった壁での長いルートだと、現実的に限界トライで使えそうな手は少ないですね。
ただここで、中間部に使えそうな終了点があるとすると、もう少し色々な手段があります。
さらにもう一つ、問題の前提を変えることで、なかなか使える技が。最終的にJECCルートに投入した手段ですね。
というわけで、またまた次回へ。
しっかし長いな〜コレw
早く続きを書いてくださいね~。
返信削除cherroさん、ありがとうございます!まさか読んでくれてる人がいるとは〜(T_T)
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