2014年11月16日日曜日

海金剛トホホの巻 <スーパーレイン編>


土曜日は、ルート渋滞を警戒して朝4時に起床。
間断なく吹き付ける風で、体感温度はかなり低い。

まだ 空が暗い5時に出発。
ヘッドライトを頼りにアプローチを進み、明るくなった頃に取り付きへ。



一番乗り!


さて、今回のテーマはスピード。
我々結構遅いのです。エヘヘ。

もっと長いルートにも行ってみたいからね。
もし15ピッチのマルチをやるとして、各ピッチ40分でこなしたら、休憩なしでもなんと10時間!もし各ピッチ10分節約できたら、7.5時間ですよ奥さん!

登攀は比較的スムーズなんです。 じゅんさんはむしろ速いし。
ただ、テント場出発〜取り付きの準備、途中のロープワーク・受け渡しでいつもロスが多い気がしているのです。

今回は塾長のゴーサイン(?)もあって、はじめて60mロープを使ってみることにしたので、作業的にはややハードルが高い。

頑張るぞ〜。



初めての1P目リードは爽快。
しかしクラックの奥の方からむわ〜っとした蒸気が上がってきていて気持ち悪い。岩肌はキンキンに冷えているのに、クラックの中は岩盤浴w
おいおい・・噴火とかしないでよね?

事前の相談で、いつもの場所で切ることにする。60mだから行けるんだけど。


2P目でビレイ中に、後続パーティーに追いつかれる。またこのパターンだー(T_T)


・・で、これが魔女さんパーティーでした。
クラック業界狭いわ!



3P目、念願のリード。これがやりたかったのよ〜♪

下部クラックはまだ暖かいぬめりを感じる。
適当に指を決めて雑に上がったら、指がずるっ!と抜けてどーんと墜ちた。

うわわわわわあああ!!やってしまった!
完登が完登が・・じゅんさんごめんなさい。

いままでマルチリードで墜ちたのはたった一度。つかんだ木がすっぽ抜けた時。
ムーブ中に不意墜ちしたことはなかったのですが、3度目ってこともあったのか、どうも集中力がなく、気持ちがふわふわしていました。

一旦カムを架け替えながら下まで降りて仕切り直し。今度はノーミス(当たり前か)。


4P目も後ろに焦りつつもどんどんあがる。じゅんさん速い!魔女彼もさらに速い!w




5P目終了点へ。
どうもフォローが来ないなあとおもっていたら、じゅんさんが大きなロープ団子を腕に抱えて登ってきた。絶望的にもつれてしまったので、そのまま抱えてあがったということで。

あのね・・世間的にはここ核心っていうんですけど!(笑)

必死で団子をほどき、一度ロープをさばきなおす。


6P目はオフィズスを上がったところで、じゅんさんが気を利かせてくれて短く切ってくれた。普通は薮を迂回して歩くのだが、正面のワイドを直登する可能性がずっと気にかかっていた。(そっちの方が自然なルートっぽいし)





で、7P目(実質6P目後半)。
このために5番を持ってきたけど、下の方にしか決まらないので墜ちられない。抜け口は脆いし足も悪く、何度も上がったり下がったり。ほうほうの体でなんとか突破。

・・で、じゅんさんは光の早さでついて来ました。
じゅんさんワイドうまー! 俺ヘター!


ラストはまあ、怖いし墜ちられないというアレでしたが、じゅんさん難なく突破。
ここ写真撮るとカッコよいのだよねー。


ちうわけで、お願いして撮ってもらったよ〜!




コレコレw
面倒くさいパートナーですみません。

奥の方でお昼ご飯。ちょうどトップアウトした場所で休んでいた魔女パーティーと入れ違う形で懸垂して、取り付きへ。
懸垂が速くなっていたのが収穫でした。


途中のコルでトリトンを遠望。
どうやら弧状クラックと、S字クラックは見つかったので、ルートの概念はなんとなくわかった。ま、あとは出たとこ勝負でねー♪
雑なオブザベにより後悔することになるとは知らず、能天気なワタクシ(笑)


アプローチに残置した30mロープを引き抜いて黒潮ロックで遊びました。



(なんだかスゴい色味だと思ったら、カメラの変なスイッチが入ってた・・)

じゅんさんに続いてフラッシュ。いつもならあと2本くらいはお代わりしそうなボクですが、どうにも集中力がなく、めずらしく自重。

極楽ロックの方を偵察すると、大堂海岸のようなスケールのカッコよすぎるフィンガールート がありました。
うーん・・11はありそうだなー。
上手くなったらまたこよう。




暗くなる頃にテント場に下山(登山?)し、大急ぎで「さくら」へ。
お勧めされた「アカハタの煮付け」がうまかった!

会計で聞いたら「2700円ですねー」。

へ?一人ずつ支払いですよー?

「はい。2700円ですねー」


まじかー。そんな高級魚だったとは。

値段聞いとけよ自分w


テント場にかえる。
今夜は、風も穏やかな落ち着いた空。
さて、明日はどうなるかな?




<以下は記録>


時間は写真記録からのおおよその推定

テント場発 5:10
取り付き  6:10
登攀開始  7:00

(1P) 7:00-7:35 (0:35) kozzzzy
(2P) 7:35-8:10 (0:35) じゅん
(3P) 8:10-9:00 (0:50) kozzzzy ※下部フォール。仕切り直し。
(4P) 9:00-9:40 (0:40) じゅん
(5P) 9:40-10:40 (1:00) kozzzzy ※ロープが団子になるトラブル
(6P) 10:40-11:10 (0:30) じゅん
(7P) 11:10-11:40 (0:30) kozzzzy*正規6P目最後のワイドvar
(8P) 11:40-12:00 (0:20) じゅん *正規7P目

トップアウト 12:00
懸垂下降 13:15-14:45 (4P / 1:30)

休憩後、黒潮ロックへ 15:30
ファインクラック(5. 10b) FL
アプローチ帰路 16:45-17:45

(感想と反省)
・個人的な反省として、集中力がなく雑な登りになっていた。いつ手が外れるか、足が外れるか、恐れながらの落ち着かないクライミング。原因はメンタル(エンクラ気分で取り付くまであまりに気が抜けていた。10a-bクラスのクラックはまだまだ墜ちることがある)、技術(すっかり花崗岩慣れしていて、滑りやすい岩質に面食らって怖じ気づいた)の両面がある。「どこを行ってもV級程度」の三つ峠とは違い、一番の弱点をつないでもようやく5.10aだ、ということをもっとシビアに考えておくべきですね。じゅんさんに申し訳ないことをしてしまいました。
・6P目終わりのワイド、これはいいルートでした。抜け口の泥や浮き石は掃除したいけどね。ワイドグレードで5.9くらい?オンサイトだとギリギリ。6番があると少しましかも。
・ロープが長いのと、ダブルロープが堅いということが重なって、ビレイヤーのところでロープが団子になることが多かった。これは時間を取られるので、工夫が必要。
・お互いの受け渡しが少しこなれてきた。意識したお陰で、一人が作業している間、一人が何もしていないという無駄が劇的に減ったかと思う。
・懸垂ロープワークは随分とこなれた。投げ落としたロープが横になびくぐらいの強風だったが、1ピッチ30分の壁を切ることができた。
・自分の担当(懸垂2P目 )で、下部岩壁を乗り越すルート設定を間違えたのと、切る場所を欲張りすぎて、引き抜くのに随分手間をかけてしまったのが反省。
・60mロープはレスキューになった際に残りが多い安心感があるくらいで、それほどメリットを感じなかった。まあ3・4Pをつなぐならいいのだけど、お互いビレイヤーが見えない場所で核心を迎える自信が持てず。次は60mを生かして登りたいな。

4 件のコメント:

  1. じゅんさんカッコいい~。さすがですね。
    Kozzzzyさんの海と同化しそうな写真もよいですね。

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  2. ありがとうございますー^^
    写真いいでしょ?いいでしょ?
    そうそう!またまた じゅんさんに助けてもらいました。
    今回ボクは完全にお荷物で・・トホホ。

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  3. ロープ抱えて核心突破って、ロープ要らないじゃないですか!(笑)
    いいですね、海金剛。

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  4. そうそう、ルート中で唯一、名前がついているクラックなんですけどね。ビビりました(笑)
    海金剛いいですよー!コワ楽しくってクセになります^^

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