2014年9月23日火曜日

剱北方稜線ぶらり山旅


9月20日〜23日、剱周辺一人旅の記録。
先日のバットレスを経て、アルパインをやるにあたっての「山ヂカラ不足」を痛切に感じました。

山岳会でコンスタントに登っている山屋さんとかみていると、全然違うんですねー。

食事のバリエーションがない。行動ペース、テント設営・撤収が遅い。
悪天下のテント設営とか、ちょっとイレギュラーな状況になったらアワアワドタドタ。
ましてやビバークなんて・・。

やっぱり廻り目平でお気楽オートキャンプしてるくらいじゃ全然イカンのなー。
フリークライミングはまず座学が大切だったりするけど、こと山に関して言うと、実践経験の積み重ねがないとおハナシにならないということを毎度実感します。


さて、連休後半は予期せぬ晴れ予報。ぽこっと空いた4連休。

ここでやらにゃーいつやるんだ!
・・ってことで、かねてからあたためていた北方稜線への旅を決行してきましたよ。

ルートは色々あるのですが、一番重視したのはとにかく空いているということ。

北岳もそうだったが、昨年の槍穂縦走、奥穂〜ジャン周辺の混雑も泣けた。
落石は来る、ペースは乱される、もちろんルーファイなんぞはなく、ひたすら前の人の背中について行くだけの道歩き、そして事故・・。

山を好きな理由に、「むきだしの自然と対峙している緊張感」ということがあるんだけど、ディスニーランド並みの混雑の中では周囲の人間への気遣いに追われてしまって、とてもじゃないが自然との対峙なんかを感じていられない。


ということで企画してみた、裏剱4日間の旅!

一日目:黒部ダム〜ハシゴ谷乗越〜真砂沢幕営
二日目:真砂沢〜源次郎尾根〜剱〜北方稜線〜池ノ平小屋幕営
三日目:池ノ平小屋〜仙人池ヒュッテ〜仙人温泉〜雲切新道〜阿曽原温泉幕営
四日目:阿曽原温泉〜下ノ廊下〜黒部ダム

ポイントは黒部ダム発帰着。
ちゃんと剱を踏みながら、メジャールートを避けたルート設定。
うむうむ。

剱本峰を踏むことを諦めたら、八つ峰上半部から池ノ平への縦走も面白そうだったけど、これは次回へお預け。
まだまだ山頂を踏み足りない新人君なのですw

最終日の登りを回避できるという意味では、逆回りも魅力的だったけど、天気が確実に読める前半に核心の北方稜線を置くことにし、後半の下ノ廊下は場合によってカット(池ノ平からハシゴ谷乗越をエスケープ)とした。


前回の寝具は、モンベル7番というなめた装備でヒドイ目にあったので(笑)、氷点下近い気温を想定して2番相当のシュラフと、厚めのエアマット、防寒着を投入。

靴は登攀を重視してアプローチシューズ。雪渓対策に、チェーンスパイクとストックをプラス。さらに50mダブルとハーネスを加える。






さて、はかりに乗ったら22kg弱。水を足したら25kgか。うげげっ。ひょっとして北鎌より多い?

ま、ともあれ目標としてはこんな感じに。

・山体力  : 25kgを背負っての長時間行動に耐えうるか
・山技術  : テント設営・食事・撤収のスピード向上
・山メンタル: 山小屋を頼らず4日間の「無補給」状態に耐えられるか



さて、準備を終えた時点で夜の12時頃。例によってあわてて出発し、途中のSAで仮眠を取りながら扇沢へ。前回うっかり有料駐車場に誘導されてしまったが、今後は抜け目無く無料駐車場へ(笑)。



予想外にまだ少し空きがある。
車内でゆっくり準備をして、すでに混雑している気配のあるトロリーバスへ向けて出発。両肩のザックはいつになく重く、短い坂を上がるだけでも呼吸が荒くなる。

さて、どうなるかなあ。

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