山の日。快晴です!
今日トライする槍ヶ岳西稜は、小槍から、ひ孫槍、孫槍をへて、眼前にある大槍までつなげるルートです。
核心は最初の小槍なのですが、一説によると大槍の混雑ぶりによっては、下りのはしご渋滞がハンパないという説も。スピード勝負だな〜。
アプローチのルンゼは、滑り台の上にガレキをそっと並べたような感じで、ちょっと触れるたびに崩れます。
池ノ谷ガリーの方がまだ人が踏んでいる分マシだったような気がするよ〜。
アルパインなんてこんなものなの?
上に後続が来たら落石でコロされそうだよオイ!
手こずりながらも小槍の基部を巻き降りていく。
じゃじゃじゃーん。
小槍だー!
まずは言い出しっぺということで、ミッチー先輩と僕が先行させていただけることになりました。感謝!
1ピッチ目はいきなりA2セクション。
スラブを登った先のガレたバンドをそろそろとトラバースして、ボロいハングを慎重に超えます。簡単だけど落ちられない。そして石を落とせない。
フリーで行けた喜びより、生きてた喜びの方がデカかったですw
次にミッチー先輩のリードで、クラックからのトラバースを経て、「逆くの字」ジェードルへ。
技術的にはここが核心らしい。
ヒャッハー!クラックだぜクラックぅ〜♪
ワイドサイズのクラックをぐいぐいと上がると、傾斜が緩くなりハンド〜フィンガーサイズへ。キレイなクラックを夢中になって追いかける。
・・・と、なんだかヤバそうなハングの下に出た。
あれ?どうやらクラックに見とれるあまりルートを外したらしい・・。
なんとかなるだろうと判断して、崩壊ガバがあちこちにセットされている地雷原のようなワイドクラックを、レイバックでそろりそろりと越える。
フォローで来たミッチー先輩をヒドイ目にあわせてしまいました。
スミマセン・・・。
後続の大先輩からも、あんなに明確な「逆くの字」を間違えようがねーだろ!と突っ込まれました。あうあう、下からは左上ハングが逆くの字に見えたんだもん・・
おお、これが小槍!
たしかに数人がいられるくらいの場所です。
ここでアルプス一万尺的なネタを披露しようかと思ったけど・・
「全くイケてないジョジョ立ち」のような残念な写真が大量にメモリに残ることになりました_| ̄|○
これで落ちたら恥ずかしいニュースの仲間入りするところだったぜ。(セルフはちゃんと取りましょう)
ちょうど顔見知り(通称◯ジョカレ氏)が、コルからの短いラインを上がってきていてこんにちは。山で会うなんて珍しい!
入れ違いにコルへ懸垂。
ロープの関係で、大先輩&T屋さんパーティーに順番を譲り、後からひ孫槍を目指す。
正式にはコルからリッジを登るようなのだけど、西寄りにめぼしいクラックがあったので、そこを頼りにピークを目指す。
ミッチー先輩に続いて凹角を抜けると、1ピッチで頂上へ抜けました。
一部ボロいところもあるけど、なかなか快適なラインでした。
続いて孫槍へ。
この辺から岩が堅くなってきてエンクラ感が倍増します(笑)
これも2ピッチの高度感あふれるクライミングです。
タノシーナー!
2度目の懸垂を挟んで、ラストは大槍へ。
最終ピッチを行く大先輩パーティーが見えます。
我々も続きます。
ところで「槍ヶ岳西稜」って言い方をするけれど、実際は西北方向に伸びている枝尾根なんですね〜。
小槍側から見るとこんな感じ。
右肩が西鎌、左肩が北鎌、手前からまっすぐ伸びているのが西稜ですね。
さて、槍の直下は再びボロい壁。
登山道側に落石を落とさないよう、ラインをやや千丈沢よりに取る。
ラストはミッチー先輩に交代し、そろりそろりとボロい岩を上がって穂先へ到着!
いやあ〜!!予想以上に楽しかった!!
コンディションも良かったし、ルートは貸切り。
何より一緒にいった仲間にも恵まれたからでしょうかね^^
このルート、日本の名峰の頂上に直接抜けられるバリエーションという意味では、めちゃくちゃいい一本なんじゃないでしょうか?
そんなに短いわけでもないし、なんとなれば小槍からエスケープも可能だし。
冬のアルパインの対象としてはメジャーなのかもと思いますが、夏のエンクラアルパイン(笑)としてもいいと思います。
5.9〜5.10-のマルチを落ちずに行ける程度の力があれば、とっても楽しめるかと!
うへえ〜。なんだかすんごいことになっている!
時間もあるので、早めに撤収して槍平まで下山。
そうそう、槍平ではYZ部長とばったり遭遇しました。
「山にいるなんて!」と珍しがられましたよw
疲れた体にカレーがうまい〜!!
K谷さんありがとうございます。
山でサクッとこんな料理できるようになりたいな〜。
というわけで、心置きなくみんなで飲み散らかして就寝したのでした。
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