まだアルパインだとかフリーだとかいう話すらよくわからない超初心者時代に、なぜだか惹かれて購入したコイツ。
通勤電車で何度も妄想登攀のオカズに堪能させてもらいました。
これが「小槍」だとわかったのは随分後のことだったな〜。
付近を縦走するたび、槍の隣にくっついているピナクルを眺めていました。
とはいえ、こんな遠いところまで行って2・3ピッチかよ!という残念さもあって、なかなかパートナーが見つからなかったのです。
クラシックルートとしてはロマンがあっていいと思うんだけどなあ〜。
偶然にも、ミッチー先輩が行きたいと言ったことがきっかけになり、T屋さん、ついでK谷大先輩が加わり、あれよあれよと言う間に計画が具体化し始めました。
さすがに小槍だけだと寂しいので、槍ヶ岳西稜をたどって大槍までつなげることにします。
日本登山体系を見ると、V級A2とあるのが、唯一引っかかるのですが。フリーで登れるという話は聞くけど、詳細は行ってみるまでわからないな・・。
というわけで、恒例の徹夜ドライブをして新穂高へ。
眠い目をこすって出発です。
ちなみにK谷大先輩のザックは腰ベルトがない・・。
い、痛くないのですか?
ヒイコラしながら滝谷を通過。
先日の甲斐駒で体が山慣れしたかと思っていたけど、重装備を背負うと全然違うもんだなあ。むしろ筋肉痛が残ってしまって逆効果だw
あれが北穂のドームか。
・・ていうか稜線はエライ遠いな。
さて今日の核心は、テント場の確保。
槍ヶ岳山荘のテント場が埋まってしまえば、殺生まで降りなければなりません。
翌日のアタックや下山には、余計な上り下りがついてきます。
というわけでテント担当のワタクシが先行することに。
みなさまの寝場所を確保してきます!
とカッコ良く宣言したものの、稜線が近づかねえ・・
遠い。遠いわ・・
いまにも、あの狭いテント場にわらわらと登山客が来ているのではと気が気でない。
ようやく稜線に豆粒のような人が見えてくる。
コル直前で数人を抜かし、休む間もなく肩の小屋へ。
やややりが見えたあああ(死んだ目)
小屋に駆け込む。
4人用が張れるスペースがギリギリ残っていました。
辛うじてミッション達成です。危なかった・・
テントを張り、すぐに追いついてきたK谷大先輩と一緒にアプローチの偵察へ出かける。
(どうやら山行計画を見たレジェンドが、大先輩にアプローチ情報などを提供してくれていたようです。ありがとうございます。)
穂先のアプローチからぐるっと裏へ回ると、見慣れたあの岩峰。
これこれ!これですよ!
んで、アプローチはこのルンゼ?
・・ってガレの滑り台やないか。
腰が引けまくっている僕を尻目に、スタコラと崩壊沢を降りて行く大先輩。
これで間違い無いだろうとのこと。
ええ?嘘でしょ?
何を言われてもアルパイン素人の目には、絶対に「ナシ」というラインですw
他の可能性を探してみるが、もっと下から回り込もうにも、西鎌稜線が邪魔をしていてうまいラインがなさそう。
ふへー!みんなこれを普通に降りてるのか〜!
肩に降りて、しばし気持ちのいい景色を堪能。
うはーこれぞ夏山!
夕刻はすき焼きです。
疲れた体に最高に美味かった〜!
大先輩に食当させてスミマセン・・(しかもめっちゃ食べたし)
酒がうんめえ〜!!
と言いたいところだが、めずらしく自重。
なにせ明日へ向けて、ヘロヘロに疲れた体を回復させないとね。
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