2016年8月31日水曜日

星降る北方稜線


翌朝。
雨の影響を心配して遅めスタートになりました。

早月は初めてなのでちょいと心配。
核心部は確保しやすいのかなあ。


子供は元気一杯!





先のことは全く気にしてません。
あのさ、ここにわざわざ「試練」って書いてある意味わかるかな?






顕著な尾根を、ボチボチと歩く。
足元は思ったより悪くなくてよかった。

直撃じゃなかったから、そんなに荒れてないのかな〜







お父さん、今日はゼリードリンク忘れてないからね!





富山湾の向こうには能登半島が見えています。
アルパインレディM子さん情報によると、この夏で一番の天気だとか!ヤホー





パパ、「寝たら死ぬぞ!」ってどういう意味?

「それはな、雪山でのビバークの時にな・・」






経験したことがないことを滔々と語る親父。

コルには小さな池がありました。





サンショウウオ・・この劔で越冬するのかね。
すげーなオイ。




そろそろ重荷が辛くなってきたが、やせがまんしているうちに小屋が見えた。




今日のお宿を設営してまったり。

台風の吹き返しがあるかと思いましたが、凪いでいます。





cherroさんに貸していただいた四人テントが、池ノ谷の肥やしになったらどうしようと思っていましたが大丈夫でした〜

真っ青な空と緑の配色がきれいですね。




夕食を食べ、適当に酔っ払ってきたところで星空観察ターイム!

雲ひとつない、月も見えない山の夜だから、さぞかし星がキレイだろうな〜。





こういうのを見せてあげたかったのよ。うんうん。

冷え込む空気の中、子供とあちらこちらの撮影スポットを巡りました。





ねえねえ、あの星って何?
はくちょう座ってどれのこと?

(何も答えられない父)







ここからは北方稜線と小窓尾根のシルエットがとても美しく見えます。

明日はあの稜線上にあがるんだね〜

2016年8月30日火曜日

夏休み延長戦


迷走台風がようやく去ったおかげで、遅ればせながら家族山行へ。

富士山から北岳、奥穂高・・と「日本10高山」を制覇した息子様との山行も、そろそろ最後になりそうです。

てなわけで、どうしても一度連れて行きたかったあの山へ。
そう、剱岳!
激混みしそうな別山尾根より、確保がしやすそうな早月尾根にしました。





途中、真田ブームまっさかりの息子様リクエストで、小諸城だとか上田城だとか盛大な寄り道なぞして、ゆっくり北上。

台風が過ぎた後の夕刻、ようやく魚津へ到着しました。


地元在住のアルパインレディM子さんにオススメのメシ屋を教えていただきました。
うまし!




劔に挑むのはもう5・6回くらいだけど、初めて念願の富山側から入山なんだよね〜
ついに酒の誘惑に負けて、宿までの運転を妻に甘えてしまいました。




そう、息子様最後の山行だからということで、かみさんがついに本気を出して山参戦してくれたのです。もちろん山素人だから歩荷力はないけど、以前の槍で見た感じでは、割と登れるようなのです。接待相手が二人に増えるなんて、歩荷担当としては不安でなりません。

山際の馬場島荘は依然雨が残っています。
明日は晴れているかな〜。

2016年8月28日日曜日

アプローチが核心?


家族の山予定が動いたりして、今週末は主に自宅警備です。

日曜日に時間ができたので、cherroさんに付き合ってもらって日吉へ行きました。

cherroさんと言えば、I塾界隈では名の知られた助手席のプロ。ドライバーが寝落ちしそうな時は、決して途切れることのないマシンガントークで(腹筋を)起こしてくれます。

ご自身は歴ン十年のベテランペーパードライバーでもありますが、奥ゆかしいcherroさんはハンドルを触るそぶりは決して見せません。あくまで「助手」としての本分を忠実に守ってこられているのです。

そんなcherroさんが長年の定位置を捨て、ついに本気を出して運転を始められたようです。
光栄にもピカピカの新車「ウメ子」で迎えに来ていただけるとか!

もちろん慎み深い僕のことですから、cherroさんのような大ベテランにハンドルを握っていただくなんて、危険極まりない申し訳なさすぎることはできません。

「自宅まで来ていただいたら、僕が運転を代わります」

「いえいえ、私に運転させてください」

「いやあ〜、実は自宅はジムの隣だったんですよね〜」

「ええー!じゃあどこか遠回りさせてください」

「自宅の半径50mより遠くに行くのはお父上が許してくれません」

という、奥ゆかしいやり取りの末、日吉駅まで迎えに来ていただくことになりました。







朝の住宅街をなぜかハイビーム全開で走り抜けたウメ子でしたが、無事にジムに到着。いやいや、よかった〜。

YZ部長に新車を褒められてご機嫌なcherroさん。
「初めて人を乗せました〜!塾長にはやんわり断られたんです」



ワシは人柱か!



というわけで、何を隠そうジムの記憶はありません。

昼頃にお帰りになるというcherroさん。心配のあまりウメ子を大通りまで尾行して、午後はK坂さん達に混じって遊びました。


cherroさん、ジム練お付き合い、お迎えありがとうございました〜。
また行きましょう!(電車で)


※cherroさんの名誉のために言っておきますが、多分に脚色が入っています。cherroさんはとても慎重な運転手で、10分間の運転でヒヤリとしたことはほんの少しだけしかありませんでした。

2016年8月24日水曜日

足先行ハンド


この日はcherroさんが付き合ってくれて、久しぶりの平日リード練習。

この日も大して成果はなかったような気がするけれど、せっかくなので木枠で遊びました。






ハンドがバチ効きなのと、横の壁を使えるので逆立ちポーズは簡単にできるのだけど・・どうやったら上に進めるのかね〜www

要研究です。

(え、そんな技、何に使うのかって・・)

そうそうこの日、cherroさんに四人用テントを貸していただきました。
今度の家族山行に欲しいと思っていたのでよかった〜。ありがとうございます(^^)

2016年8月21日日曜日

続ビッグロック


翌日も雨予報。

あきらめてビッグロック2日となりました。
土曜日は空いていたのに、この日はエライ混んでた。

が・・あんまり覚えていない。
今となっては行ったかすら記憶が怪しくなってきたのだが記録のために書いておく。

久しぶりにルーフをしたら、けちょんけちょんにやられ、結局目標を下げて5.11aをトライしたけどダメだった・・ような気がしている。前日の疲れもあるから・・と言っていたような気もする。

うう・・これじゃ日記にすらならないじゃないか!

2016年8月20日土曜日

日吉詣ではじまる


週末はT屋さん、ミッチー先輩、S宮くんたちと小川山・・のはずでしたが、雨予報にてビッグロックへ。

HZさんも午前中だけ参戦してくれました。

久しぶりのインドアジムだから、フェースでも練習するかな〜。
・・と思ったら、なぜだかクラックブームになりました。(オレナニモイッテナイ!)





ミッチー先輩は持ち前の運動センスで、初トライ(?)のフィンガーをバリバリ登ってました。ワシ、攻略に半年くらいかかったのにぃ〜!

ちょっと足を故障しているS宮くんは、片足でクラック登ってました。相変わらず強いな〜。

僕は久しぶりにルーフにトライしましたが、上まで到達できず。
アレアレ〜。ま、湿度のせいにしておこうっと。


2016年8月17日水曜日

参加することに意義がある?


疲れからか、暑さからなのか、何もする気が起こらずグダグダ〜。
しかし週末もクライミング予定がないので、意を決してジムへ行ってきました。

前職でのクライアントだったHZさんに会いました。先週送別会やってもらったばかりだからなんだか気恥ずかしい^^;;

んで、勧められるままにプチコンペに手を出したのだが・・全然でぎね〜。

まあ6級まではなんとかできたけど、残念すぎることに5級は1つ・2つくらいしかできないまま。






そんなに通わないから、これで終わりになるのかな〜。トホホ。

それにしても、インドアボルダーをやっているとすぐに指を痛めてしまうので、頻度を上げられないんだよね〜。インドアフェースもそうなんだけどさ。

指が人より弱いのか、これしきは我慢すべきなのか。ううーん。

2016年8月12日金曜日

山で学ぶこと


楽しかった槍山行もあっという間に終わりです。




考えてみたら、山岳会に入ってから、山らしい山に一緒に行くのは初めてだったかも。
色々と勉強になることがありました。





今回、K谷大先輩の後をくっついて歩かせてもらいました。

何と言っても足運びの安定感が全然違うんだなあ〜。

・・って、フィッツロイから富士山強力まで経験している大先輩と、素人ハイカーの自分じゃ比べるべくもないのですが^^;;




後ろをついて歩くと、僕は簡単な場所では小走りに、悪場になるとよろよろとした登りになっているなあ、ということがよくわかります。トータルでは同じスピードでも、歩幅やテンポにムラが出てしまうのです。
K谷さんはどんなコンディションでも、高度計で測ったかのように定速で高度を上げていきます。

乾いた一般道なら大した違いはないのだけど、アイゼンを履いて悪条件の雪面を登高したり、大雨の中でゴーロ歩きを続けるような、足元が不安定な状況になると大きく差が出そうだな。



考えたのは・・

・ペースを一定にコントロールする意識を持つこと(ちょっとした下りでスピードをセーブするなど)
・悪場でも、踏めそうな箇所の見極めを素早くする(選択肢が少ないから無理して歩幅を変えたり、立ち止まったりする)
・足をぐらぐらさせずにしっかり踏み込む力(これはクライミングに通じるかな)

このあたりが課題かなあ。

場数を踏むことが何より大切なんだろうな。
山にいることが珍しいようじゃダメだわ〜w




風呂に入った後は、山岳会の古参の方がやっている展示会に立ち寄って絵を鑑賞。

以前に子供といったそば処、「常念」に立ち寄り、かなり遅めの昼飯を食べて帰宅!





夜にもかかわらず、K谷さんが自宅まで送り届けてくれたのでした。

呼びかけてくれたT屋さん&ミッチー先輩、そしてK谷大先輩、本当にありがとうございました〜!記憶に残る楽しい山行でした!(ペコリ)


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(今回の記録)


<8/10 (Wed)>
4:30    鍋平無料駐車場着(P7)
      (仮眠)
7:20    新穂高温泉発
9:30    白出沢出合
10:35-11:05 滝谷出合
11:50-12:40 槍平小屋
14:10-14:15 千丈乗越分岐
15:40    槍ヶ岳山荘
      (テント設営)
16:30-17:20 アプローチ偵察
      食事・就寝

<8/11 (Thu)>
4:50  テント場
5:05  アプローチ分岐
5:50  小槍西壁取り付き

※以下、時間は写真より推定

(小槍)
1P  6:10 -  6:45 kozzzzy
2P  6:45 -  7:15 M先輩
3P  7:15 -  7:55 kozzzzy
4P  7:55 -  8:20 M先輩
      8:20 -  9:00 kozzzzy  頂上にて大休止・後続待機
      9:00 -  9:30   懸垂
(ひ孫槍)
1P  9:30 -  9:45 M先輩   念のためロープを出し取り付きへ
2P  9:45 -10:25 M先輩   実質1P目
     10:25-10:35                小休止後、コルへクライムダウン
(孫槍)
1P 10:35 -11:10 kozzzzy 
2P 11:10 -11:40 M先輩 
     11:40 -11:55  懸垂
(大槍)
1P 11:55 -12:15 kozzzzy
2P 12:15 -12:30 M先輩

合計10P+懸垂2P
行動時間計・・6:20
懸垂、大休止を除くと4:50・・ピッチ平均で30分くらい?

14:00  下山開始
16:30頃? 槍平小屋テント場

<8/12 (Fri) >
  7:45  槍平小屋下山開始
10:30  新穂高温泉


ピッチ平均30分、まあアルパイン的なルートにしてはサクサクいけたのかな。記録が抜けているパートがあるのではっきり言えないけど。
コンディションが良かったのに加えて、強くて速いパートナーに恵まれました。

反省としてはいくつかあって・・・
・取り付きでモタモタしてしまったりしているのでまだスピードを上げられる。
・落石のフォールラインを避けようという意識はあったけど、ロープをフォールライン上に束ねていたりしたので、危なかった。
・ルートミスはよろしくなかった。取り付きからは見えにくいが、登っている途中でオブザベできるポイントがあったように思う。
(突入したラインは、ホールドやスタンスが限定されるせいで、5.10ノーマル〜後半あるように感じた。落ちなくてよかったけど・・)

2016年8月11日木曜日

踊れないアホウ


山の日。快晴です!

今日トライする槍ヶ岳西稜は、小槍から、ひ孫槍、孫槍をへて、眼前にある大槍までつなげるルートです。

核心は最初の小槍なのですが、一説によると大槍の混雑ぶりによっては、下りのはしご渋滞がハンパないという説も。スピード勝負だな〜。




アプローチのルンゼは、滑り台の上にガレキをそっと並べたような感じで、ちょっと触れるたびに崩れます。

池ノ谷ガリーの方がまだ人が踏んでいる分マシだったような気がするよ〜。
アルパインなんてこんなものなの?




上に後続が来たら落石でコロされそうだよオイ!

手こずりながらも小槍の基部を巻き降りていく。





じゃじゃじゃーん。
小槍だー!


まずは言い出しっぺということで、ミッチー先輩と僕が先行させていただけることになりました。感謝!

1ピッチ目はいきなりA2セクション。
スラブを登った先のガレたバンドをそろそろとトラバースして、ボロいハングを慎重に超えます。簡単だけど落ちられない。そして石を落とせない。

フリーで行けた喜びより、生きてた喜びの方がデカかったですw




次にミッチー先輩のリードで、クラックからのトラバースを経て、「逆くの字」ジェードルへ。

技術的にはここが核心らしい。



ヒャッハー!クラックだぜクラックぅ〜♪

ワイドサイズのクラックをぐいぐいと上がると、傾斜が緩くなりハンド〜フィンガーサイズへ。キレイなクラックを夢中になって追いかける。




・・・と、なんだかヤバそうなハングの下に出た。
あれ?どうやらクラックに見とれるあまりルートを外したらしい・・。

なんとかなるだろうと判断して、崩壊ガバがあちこちにセットされている地雷原のようなワイドクラックを、レイバックでそろりそろりと越える。

フォローで来たミッチー先輩をヒドイ目にあわせてしまいました。
スミマセン・・・。







後続の大先輩からも、あんなに明確な「逆くの字」を間違えようがねーだろ!と突っ込まれました。あうあう、下からは左上ハングが逆くの字に見えたんだもん・・

ラストはミッチー先輩のリードで、元のラインに復帰し、無事にトップアウト。




おお、これが小槍!
たしかに数人がいられるくらいの場所です。

ここでアルプス一万尺的なネタを披露しようかと思ったけど・・





「全くイケてないジョジョ立ち」のような残念な写真が大量にメモリに残ることになりました_| ̄|○

これで落ちたら恥ずかしいニュースの仲間入りするところだったぜ。(セルフはちゃんと取りましょう)

ちょうど顔見知り(通称◯ジョカレ氏)が、コルからの短いラインを上がってきていてこんにちは。山で会うなんて珍しい!





入れ違いにコルへ懸垂。

ロープの関係で、大先輩&T屋さんパーティーに順番を譲り、後からひ孫槍を目指す。

正式にはコルからリッジを登るようなのだけど、西寄りにめぼしいクラックがあったので、そこを頼りにピークを目指す。
ミッチー先輩に続いて凹角を抜けると、1ピッチで頂上へ抜けました。





一部ボロいところもあるけど、なかなか快適なラインでした。

続いて孫槍へ。
この辺から岩が堅くなってきてエンクラ感が倍増します(笑)






これも2ピッチの高度感あふれるクライミングです。
タノシーナー!




2度目の懸垂を挟んで、ラストは大槍へ。





最終ピッチを行く大先輩パーティーが見えます。
我々も続きます。




ところで「槍ヶ岳西稜」って言い方をするけれど、実際は西北方向に伸びている枝尾根なんですね〜。





小槍側から見るとこんな感じ。
右肩が西鎌、左肩が北鎌、手前からまっすぐ伸びているのが西稜ですね。





さて、槍の直下は再びボロい壁。
登山道側に落石を落とさないよう、ラインをやや千丈沢よりに取る。

ラストはミッチー先輩に交代し、そろりそろりとボロい岩を上がって穂先へ到着!


いやあ〜!!予想以上に楽しかった!!

コンディションも良かったし、ルートは貸切り。
何より一緒にいった仲間にも恵まれたからでしょうかね^^




このルート、日本の名峰の頂上に直接抜けられるバリエーションという意味では、めちゃくちゃいい一本なんじゃないでしょうか?
そんなに短いわけでもないし、なんとなれば小槍からエスケープも可能だし。




冬のアルパインの対象としてはメジャーなのかもと思いますが、夏のエンクラアルパイン(笑)としてもいいと思います。
5.9〜5.10-のマルチを落ちずに行ける程度の力があれば、とっても楽しめるかと!

帰りの渋滞をやり過ごしてテントへ帰着。





うへえ〜。なんだかすんごいことになっている!

時間もあるので、早めに撤収して槍平まで下山。





そうそう、槍平ではYZ部長とばったり遭遇しました。

「山にいるなんて!」と珍しがられましたよw






疲れた体にカレーがうまい〜!!

K谷さんありがとうございます。
山でサクッとこんな料理できるようになりたいな〜。





というわけで、心置きなくみんなで飲み散らかして就寝したのでした。